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第245話◇

 玲央はオレを抱いたまま、ベッドの端に腰かけた。  だからオレは、玲央の上に座って、向かい合って抱き合ってる感じで……。  密着してて、めちゃくちゃ、恥ずかしいし。  ドキドキ、するし。 「――――……優月さ」  そっと頬に手が触れる。  少し、見上げてくる玲央を、オレが見下ろす感じ。  たまに、こういう風に下から見上げられるけど。  玲央の瞳がキラキラして見えて。  なんか。綺麗で。  カッコよくて。  破壊力がすごい、というか。  オレ、今、玲央が言う事なら、本当になんでも聞ける気がする、と思ってしまう。 「……何でそんな、可愛いかなー……」  玲央はゆっくり、ついばむみたいに、キスをして。  頬や額にも、何度も、キスして。  何度も、触れるだけのキス――――……。  玲央は、唇にも、掠めるみたいな、キスばかり、繰り返す。 「……ふ……っ……」  首筋に玲央の指が触れて、なぞられるだけで、びく、と体が震えた。    全然激しいキスじゃなくて。  触れるだけの優しいキス、なのに。  なんか、体の奥が熱くなってきて。  掠めた唇に、玲央の舌が一瞬、触れた時。  びくん、と体が震えてしまった。  大げさな位。  ――――……なんで、こんな、優しいキスで、と思うのだけど。   「……っ……ン」  は、と息が熱くなって。  涙が滲む。 「……どーした?」  くす、と玲央が、笑う。玲央の息も、熱い、のに。  また、ちゅ、と触れるだけのキスをされる。  また離されて。    やだ、と思って。  玲央の唇に、舌を少しだけ、触れさせてしまう。 「……舌、触りたい?」 「――――……っ……れお……」  涙が、また滲む。 「……ほんと可愛いなー、優月……」  ふ、と笑いながら、頬にキスする玲央。 「っん……っ……」  びく、と震えて、ぎゅ、と目をつむる。  全然何も、すごいことされてないのに。  なんか、体、熱くて。 「――――……どーしてほしい? 優月」 「……っ……」 「瞳、開けて」  頬に触れる指に、ゾクゾクする。  玲央を見つめ返すと。 「オレに、何してほしい?」  そんな風に聞かれて。  ドキドキが、もう、最大限で。 「……キス……ちゃんと――――……して……」  舌、いっぱい、触れて。  めちゃくちゃ、してほしい。  玲央が、ふ、と笑う。 「……いいよ。舌出して」  言われて、舌を少し出すと。  かぷ、と噛みつかれて、めちゃくちゃ吸われた。 「……んん、んっ……」  ゾクゾクしたのが、一気に駆け上がって。  涙が溢れた。  もう焦らさず、めちゃくちゃ激しくキスされる。 「ん、ふっ……っ……ンぁ……」  くら、と視界が、揺れる。  涙潤みまくって、玲央の顔も、ぼやけて。  いつの間にか、背はベッドに沈んで。  玲央の体に組み敷かれたまま、キスされて。  はだけさせられたバスローブから、玲央が、熱い手を挿し入れてきた。  背を支えて、深く、キス、され続ける。

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