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第282話◇※※※

【side*玲央】※※※ 「優月――――……」  なんだか、ものすごく可愛すぎて、キスを繰り返した。  どうしてこんなに可愛いんだろう、なんて思いながら。  最初に会った時から、キスしたくて。  慣れてない感じが可愛くて、めちゃくちゃキスしたっけ。  一緒に居る間、キスをしまくってきたから、優月の受け方も、大分うまくなった。何より、息が吸えるようになって、酸欠みたいになるのが大分減ったような気がする。  でも。  色んなとこ、攻めながらキスすると、もうそれはダメみたいで。  また、全部を預けてくるのが、もう、ほんと、可愛くて。 「――――……ふ……っ……ん、あ、ぁっ」  長い時間かけて慣らしてから、優月の中に、入れたら。  ――――……悲鳴みたいな声を上げて。びくん、と震えた。 「……っあ……っン、ん……」 「――――……気持ちよかった?」 「……んっ……ン……」  入れただけで、イくとか。そんなに慣れてるわけでもないのに。  快感に、素直だからなのか。  ――――……もう、最高、可愛い。 「……れお……」  上気した、涙目の、とろんとした顔で。  なんでこんなに気持ちいいんだろうみたいな、戸惑った顔で見上げられると。  なんか、やばい。  ――――……すげえ、可愛くて。そう思う分だけ、気持ちいい。 「――――……オレ、すげぇ、気持ちいい」  そう言うと、トロトロしながら、オレも、と頷く優月の首筋に舌を這わせた。 「ん、ん……っ」  ぎゅう、と瞳を閉じて、優月が唇を噛む。  後ろまで、多分無意識に締め付けてくる。 「……優月――――……」  ちゅ、とキスして、唇を開けさせる。  舌を絡めて、ぺろ、と舐めた。 「……んんっ」  優月が、オレの下で、もぞ、と動く。  一生懸命舌で応えながら、開いてる足が、震えてる。 「――――……はぁ……れ、お……」  ぎゅう、と抱き付かれる。  息も舌も、全部熱くて。――――……震えてる。  動いて、欲しいのかな……。  ほんと――――……やばい、可愛くて。  いつも幼いような、無邪気な可愛い顔してんのに。  眉を寄せた、快感が耐えられないみたいな顔、エロい。  中からゆっくり抜いて、奥まで挿し入れる。 「ん、う、ン……」  さっき、入れた途端に達していた優月自身に触れて、扱き出す。両方ゆるく攻めながら、たまに、奥まで、突き上げる。 「はぁ――――……や、あ……」  オレの下で、脚を開いて、奥を突かれながら快感を促されると、優月の睫毛が、涙で濡れて震える。  その顔をじっと見つめてしまう。 「……かわい……」  ちゅ、と頬にキスして、唇を奪う。 「……ん、んっ……っぁ……っ」  唇を重ねたまま突き上げると、漏れた悲鳴がくぐもる。 「……ン、ぁっ……んっ……」  小刻みな動きにすると、舌を外されて、小さな声が上がる。  反った首筋が、白い。  奥まで入れたまま、中を混ぜると、優月自身からまた精が溢れた。 「……っふ、ぁ……ンっ……」 「中、吸い付いてくる――――……気持ちいい?」  耳元で囁くと、びくびく、震えて。  上気していた頬が、恥ずかしそうに、ますます赤くなった。  「ん」と、小さく、頷く。  なんかもう――――……この上なく、興奮する。  はぁ、と忙しなく息をついてる優月の舌を奪いながら、徐々に、抜き差しを速くする。背中に優月の腕が回って、縋るように抱き付かれた。 「……んん……れお…………れ……おっ……あ――――……」  眉が切なげに寄って、荒い息と、漏れる喘ぎ。  優月の中で、自身が膨らんでくのが分かる。  首筋を甘噛みして、それから唇をずらして、肩に近い首筋にきつく吸い付いた。 「――――……っ……っ!」  声も無く、優月が不意にぎゅっと体を小さくした。びくん、と全身が大きく震えて強張る。  激しく中が収縮して、その刺激で、オレも、中で、解放した。 「……っ……っあっ……あ、ン……」  中をぐり、と刺激しながら、優月のイったそれを全部出るまで刺激し続ける。びくびく震えて、甘い吐息みたいな喘ぎを漏らしながら感じていたけれど。  優月の腕が、するりと落ちて、ベッドにぱたん、と投げ出された。  力を感じない白い腕に、触れたくなって、その指を握った。  荒い息を繰り返す唇にキスして、舌を絡めて呼吸を少し整えさせる。 「……ン……っふ……っ」  ぴちゃ、と湿った音が響いて。優月を見つめると、優月はもうすっかり瞳を伏せて、ただ、オレのなすがままに、キスに応えてる。 「――――……ンん………っぁ……」  ゆっくりと優月の中から抜いて、ゴムを処理した。 「……優月――――……」  ふと目に飛び込んできた優月の体は。  なんだか上気して肌がほんのり赤くて。乱れに乱れて力を失ってて、めちゃくちゃエロイ。  余裕で復活してしまいそうで。  明日は学校だし、優月は仕事だし。と、辛うじて理性を優先させて。  乱れてたバスローブで、優月を包んだ。 「……ん。……れ、お……」 「優月、シャワー、どうする?」 「……あした、で……いい?」 「いいよ」  汗に濡れた前髪を掻きあげて、そのまま頭を撫でてやっていたら。  もう限界だったみたいで。  いくらも経たない内に、すぅ、と眠りだした。  ――――……は。  もう、さっきのエロい顔してる優月じゃなくなった。  無邪気な寝顔。  ――――……可愛すぎ。  掻き上げた額に、そっと、キスを落として。  腕の中に、抱き締め直して、横になった。 「……ん……れお……」  まだ少し起きてるのか、寝言なのか、よく分からない声でオレを呼んで、優月はすり、とオレに擦り寄ってきた。頰に触れてきた柔らかい髪の毛が、なんだかそれだけで愛おしい。  この上なく、優しい気分で。1人、微笑んでしまいながら。  最大限密着したまま、眠りに、ついた。

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