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第394話◇
玲央に手早く服を脱がされて、一緒にバスルームに入る。
座らされて、シャワーを頭から掛けられて、手早く髪を洗われて。
玲央って、ほんとに、世話焼きさんな気がする……。
……オレに対して、なのかな……?
シャンプーを流されてリンスをつけられて。髪が終わると、そのまま、ボディソープをつけた手で、するりと、体を洗われる。どこをなぞられても、変な感覚で、ぞくぞくして、もう無理、と首を振った。
「玲央、オレ、じ、ぶんで洗う」
玲央の手を、思わず抑えて止めて、そう言うと。
クッと玲央が笑い出した。
「――――……ゾクゾクしちまう?」
「……うん……」
「――――……そのままゾクゾクしてれば?」
「……っ」
さっき、1人だけ気持ちよくなっちゃったのに、またオレだけそうなるとか、無いよう……。
「自分で、洗わせて?」
「……ん、いーよ」
くす、と玲央が笑って。オレから手を離してくれた。
玲央はとりあえず、自分の事を洗ってしまう事にしたみたいで。
オレは、自分の体を洗いながら。
何で、自分で洗っても何とも無いのに。ていうか、当たり前か……。
……どうして玲央が触ると、あんな風に、どこ触られてもダメになっちゃうんだろう。洗ってくれてる時は別に、やらしい触り方をしてた訳じゃなかったのに。
「どした?」
髪を洗い終えた玲央が、オレを見下ろして。濡れた髪を掻き上げながら、聞いてくる。
どき、と、心が弾んでしまう。
――――……だめだ。なんでこんなに、色っぽいというか。ドキドキしか、しない。
ぼー、と玲央を見上げていると、クスクス笑われて。
「オレに洗って欲しくなった?」
そんな風に言われる。
「……今は、触んないでほしい」
「今はって?」
「……だって、なんかオレばっかりだから……」
「どーいう意味?」
「……玲央が触ると、オレばっかりすぐ、変になっちゃうからさ……」
そう言うと、玲央は、オレの頬を、ぷに、と摘まんだ。
「優月触ってて、オレが普通の時って、ないけど」
「――――……」
「分かってねえな」
クスクス笑いながら、玲央がオレの頬にキスした。
でも、そんな事言うけど。玲央はいつも余裕な顔してて。
訳が分からなくはなっていない気がする。
圧倒的に、玲央は慣れてて、オレは慣れてない。
ちょっと悔しくなっちゃう位だけど。
ていうか、こういう事する時だけじゃなくて、
玲央はいっつも、余裕だもんなー……。
いつか、オレも、慣れたら、追いつくかな??
……でもオレが進んだ分だけ、玲央も進んでいく気がしちゃうしなぁ。
んー、と、色々考えていたら、玲央は、ぷ、と笑った。
「風呂入ろ?」
「あ、うん」
リンスも流されて、一緒にバスタブに入った。
めちゃくちゃ広いので、玲央と反対側に、向かい合うように入って座ってみる。
「すごいね、広い」
足、少し曲げては座ってるけど、全然玲央とぶつからない。
ジャグジーのボタンを押すと、めちゃくちゃ泡が湧き出る。
「うわ。すごい」
「あ、優月、これ、入れてみな」
「ん? 入浴剤?」
「ん」
玲央が楽しそうにクスクス笑うので、受け取って、粉状のそれを中に入れてみると。みるみる泡がぶくぶく出てきて、良い匂いの泡に包まれた。
「すごい、イイ香り。泡凄い……」
わー、なんかめちゃくちゃ楽しいぞ。ナニコレ。
泡を両手ですくって、ふー、と吹いてみる。
「玲央、これすごいね」
楽しすぎる。
思った瞬間。
腕、掴まれて、玲央の腕の中にすっぽり収まった。
「……玲央?」
なんか、玲央が揺れてる。
「――――……玲央?」
……笑ってる??
腕の中から玲央を見上げると。
「――――……はは。もう、お前」
「……?」
「――――……来て良かった?」
「え。 あ、うん」
「楽しい?」
「……うん、楽しい」
玲央は、ぷ、と笑いながら、オレの頬を挟んで。
なんだか。やたら優しい顔で笑いながら、ちゅ、とキスしてくる。
「――――……玲央は、楽しい?」
そう聞いたら。玲央は、く、と笑いながら。
くる、と向きを変えられて、後ろから、ぎゅ、と抱き締められて。
「お前見てると、ほんと楽しい」
後ろからめちゃくちゃ密着されたまま、耳元で玲央がクスクス笑いながら、そう言う。
抱き締められたまま、後ろを振り返って玲央を見上げると。
「――――……ん?」
ふ、と優しく笑まれてキスされちゃうし。
くっついてる密着感もすごいし。
玲央の瞳って。濡れた髪の中から、じっと見つめられると。
なんか、威力が……。
――――……ドキドキが、すごすぎて、ほんと対応に、困る……。
(2022/2/10)
私、永遠に(←?笑)
こんな感じで書いてていいのかな…?(*'ω'*)??
もっと事件?が起きた方がいいです??とちょっと聞いてみたり(*´ω`)
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