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第464話◇

「……んっ――――……ン……」  舌を絡め取って、吸って。  優しく、噛むと、ぴくん、と震えて、んん、と声が漏れる。  可愛い。 「ふ……ん、ぁ――――……」  薄く目を開いて、優月を見つめる。  少し寄った眉。睫毛に、また涙が滲んでる。  ……すぐ、泣くのも。  ――――……可愛すぎ。  ぎゅ、と掴まってくる優月の手。  こんな風に、キスさせるのも、しがみつくのも。  ずっと、オレだけに、しててほしいと、思ってしまう。  絶対、こんな優月、誰にも、見せたくない。 「――――……ん、ふ……」  唾液を、こく、と飲み込む時、少し眉が寄って、喉がひくつく。 「……ふ……っ――――……ン、ン……」  舌、甘く噛んで少しだけ離す。  ふ、と瞳を開く優月。  熱っぽい、とろん、とした、顔。 「……エロイ顔……」  すり、と頬を撫でて言うと。  その言葉を認識した瞬間、かあっと真っ赤になる優月。 「エ、ロって……」  ひえー、という顔で、目をぎゅとつむって、俯こうとしてるのが。  まあ、ほんとに、死ぬほど可愛いと、思ってしまう訳で。 「優月」  頬を挟んでオレに向けてまっすぐに顔を上げさせる。  つむっていた瞳を開けて、オレを見つめ返した優月は。 「……この顔見せんの、オレだけだからな」  オレがそう言うと。  赤くなったままで、オレをじっと、見つめたまま。 「そんなの、当たり前だよ……玲央としか、しないもん……」  ふわふわと笑顔で。  ふわふわとした口調で言って、オレを見上げる。 「……すっげー、後ろのベッドに押し倒したいんだけど……」 「え。あ……」  オレのセリフに焦りだした優月に、大丈夫、と伝える。 「ここ、濡らすもの無いし。シた後、優月寝かせてやれないから、家に連れて帰るまでは我慢する」 「――――……」  オレが話せば話すほど、え、と口が開いて。  多分きっと、濡らすものとか、シた後寝かせるとか、我慢とか。  きっと色々引っかかってはいるのだろうけど。 「うん……」  瞬きの回数が多いまま、頷いてる。  ……可愛すぎる。  優月のシャツのボタン、一つ、二つ、と外す。 「れお……?」  開かれる首元に、優月が不思議そうに、オレを見上げてくる。  綺麗な鎖骨に、顔を寄せて。舌を這わせて、なぞる。 「ひぁ……っ」  びく、と体が弾んで、甘い、小さな叫びが咄嗟に上がった。  中心からなぞって、端の方、普段は服で隠れる所で、少しきつく、吸った。 「……あっ」  またびくつく。少し痛かったかな。そう思って、またそこを、舐めて、慣らす。 「……ふ、……っ」  舐めて少し離すと。すでに少し赤い。 「――――……しるしだけ先につけとく」  くす、と笑って。また唇に、キスをした。 「ん、ん……っ――――……」  軽いキスで終わらせようと思うのに、トロトロしてる優月が可愛すぎて、離せなくて、困る。 「……っン、ふ……」  ぎゅう、と背に手が回って、しがみつかれて。  ますます、離せなくて、優月の腰に手を回して、ぐい、と抱き寄せて。  より深く、唇を重ねさせた。  

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