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第466話◇

 玲央の息も、熱い気がする。  それを思うと、余計、気持ち良い。  うー……。どうしよう。  ――――……もう。熱すぎて。  ……やばい、オレ、収まる……かな。  キスだけで、なんか……イっちゃい、そ……。  少し前の自分だったら信じられないようなことを考えながら、ぞく、とした感覚に震える。 「ふ……」  唇を離されて。あ、離すのかな?と玲央を見つめたら、くす、と笑われて。 「――――……舐めていい?」  ぼー、とした靄の向こうで、玲央の声が聞こえる。  ん……??とぼんやり答えると。座って、とベッドの端に座らされて。  手早くジーンズの前を開けられた状態で、後ろに倒された。 「え」  あ、舐めていいってまさか……と、思った瞬間。  もう何度も覚えのある、きつい感覚に、唇をかみしめた。 「……っあ……っん――――……っ」  ビクビクと震えて、少し、身じろぐけど、満足に動けなくて。  あ、もう。キスだけで、本当に、完全に反応してたんだって事、思い知らされて。  かあっとますます全身が熱くなる。 「……う、ンん……ッ――――……っ 玲央、は、なして」  あっという間に達してしまいそうで、首を、ぶる、と振る。  すると、不意に口から抜かれて――――……。  背をベッドから起こされて、少し体勢を変えられて。  今度は、玲央のとそれと合わされる。 「優月、手、貸して。……握って」  言われるままにすると。  深く、また、キスされて。  そのまま。同じタイミングで達するまで。  なんか。…………もう、頭の中真っ白すぎて。  それが終わって、ティッシュで後始末されても。  体、震えるのが収まらなくて。  オレは、玲央が、ポンポン背中を叩いてくれてる腕の中で。  ついつい、膨らんでいた。 「……っ、あ、あとでって、言ったのに、玲央」 「――――……なんか。アトつけたらエロイ顔するし。……キスしてたら、どんどん、お前、熱くなってくし……。あのまま終われないだろ?」  クスクス笑いながら、そんな事を言ってくる。 「……離してくれれば、おちつく、しっ」 「落ち着かない位、熱くなってたし」 「……っっ玲央のキスが……激しすぎる、からだし……っっ」  もうずっとクスクス笑い続けてる、玲央に、むー、と文句を言い続けていると。 「ごめん、可愛かったから」  抱き締められて、ちゅ、と頬にキスされて、優しい瞳で見つめられると。  …………なんか、あっと言うまに許してしまいそうになる、自分。  ううう。玲央に弱すぎる……。 「とりあえず、手だけ洗ってこよっか。んで、残り詰めよ」  オレの機嫌がもう戻りかけなのを察知してるのか、玲央がそんな風に言いながら、オレの手を引いて立ち上がった。 「行こ、優月」  また頬にキスされて、にっこり微笑まれると。  つい笑顔になってしまう。すると、ますます、ふ、と笑われて。 「……お前、可愛い」  ちゅ、ちゅ、とキスが続く。 「ん、くす、ぐった……」  ……ああ、もう。またゾクゾクが復活しちゃうってば。  どーなってんの、オレ……。  ふる、と首を振ると、玲央は、クスクス笑いながらオレの手を引いて、洗面所に連れて行く。  もう。こんなすぐ、反応しちゃうの。  絶対絶対、玲央のせいだ……。もう。    ……違うか。  ――――……玲央に弱すぎの、オレのせいかな……。  そんな風に思ってると。  先に手を洗った玲央が振り返って、クスッと、優しく笑まれる。 「すげーぼーっとしてる……」  そっと、頬に触れられる。 「ごめんな、早く終わらせて、帰ろ」  よしよしされると、もう嬉しくて。  うん、と頷くと、優しく笑む玲央に、頬にちゅ、とキスされる。    結論。  何でも、いいや。……大好きだから。

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