562 / 856

第568話◇※

「少し我慢、してて」 「……っ」  後ろにあてがうと、玲央はぐ、と中に押し込んできて。  少し入れたところで、止まった。 「――――……っ……」  オレの様子を見ながら、少し引いて、また少し奥まで。  それを繰り返しながら、ある程度、中に入ってきてから。  ぐい、と脚を開かせて、ぐっと、奥まで入ってきた。 「んん、ん……っ……」  たくさんたくさん、慣らされても、指では届かないとこは少しきつい。  ……筈なんだけど。  きついはきついんだけど。  ――――……もう、なんか……。 「……っあ……ン、ン……」 「――――……気持ちいい?」  言いながら、玲央がオレに覆いかぶさるような感じで、オレの顔の横に、手をついた。 「……ん、ぁ……!……っ……ふ……っ」  深く、入られて、高く上がった声が、自分で恥ずかしくて、きゅ、と唇をかみしめる。 「は。かわいー……」  ちゅ、と頬にキスされて。  ――――……引き抜かれて、また奥まで。 「あ……ッ……んん……」  玲央の首に、腕を回して、ぎゅう、としがみつく。  なんか――――……気持ち良すぎて、どうしていいか、分からない。 「ちょ……待っ……れお……」 「――――……んー?……」  呼んだオレの顔をふと、見ると。  玲央は、クスッと笑って――――……。 「……んん……っ……ひ、ぁ……っ」  奥、突かれて、仰け反る。  自然と、玲央のをきつく締めてしまって――――……そうすると、余計、中のを感じて、ゾクゾクしたものが背筋を駆け上がる。 「すっごい、今、気持ちいいって顔、してるけど……」  玲央の手がウエストから、胸に滑って、乳首を弄った瞬間。  ビクッと震えてしまう。 「……ん、ン、ぁ…………」 「待たないと、ダメ?」  中を激しく、擦られながら、胸に触られて。  玲央の唇は、耳元で囁いてから、耳に舌を入れてきて。  なんだか、もう全部の刺激がいっぺんに襲ってきて、あっという間に上り詰めそうになる。 「……ん、んん、あ……!……っ……れお……っぁ……」  玲央の首に巻き付けてた腕は解けて、落ちて。触れたシーツを握り締める。  胸から外した手を太ももの後ろにかけると、持ち上げられて。  そこから、更に奥――――……。 「……ぁ……ッ……」  びくん!と全身震えて、イッちゃって。  荒い息が、全然、収まらない。 「優月、キスしよ……」  玲央に言われるまま、唇を寄せてしまうと、深くキスされて、舌、荒々しく吸われる。 「……んん……ン、ふ…………ッ」 「――――……どうする? 続けて、平気?」  離した唇の間で、囁かれて……涙目で滲むけど、滲んでてもカッコよすぎる、玲央を見上げて――――……。 「……うん……」  頷くと、またキスされる。  中を圧迫してくる玲央のは、中の気持ち良いところを、何度も擦りながら、突き上げてくる。 「んんっ……ん、あっ…………」  激しくされて仰け反って、キスが外れると、玲央の手が後頭部に回って、ぐい、と引き戻された。 「ん、む――――……んん、……ふ、ぁ……」  中、奥に入れられたまま、そのまま腰を回されて、ひきつる舌をまた吸われる。 「……んっ……ふ、っ…… ……ん、あ…………っ」  玲央は、激しくて。  ――――……それでも、オレはもうずっと、快感しか、なくて。   「……っれ、お――――…… きもち、いい……」  ひし、としがみつくと、玲央は――――……。  ますます、激しくなった気がする。   「……んん、ぅ……ん、……」 「――――……ゆづき……」  はー、と息を荒くする玲央は。こんな時は、いつも。  濡れてるみたいな、熱っぽい声で、オレを呼ぶ。  それだけで、ぞくっ、と、気持ちいいのが、全身を、走る。 「……ッ……あ…………」 「――――……なんか今すごいしまった……」  耳をかじられて、ひぁ、と声が上がると。 「……なにその声――――……つかもー……かわいすぎ……」  なんか、余計、圧迫感が増したような……。  玲央を知らず締め付けて……知らず、腰が、揺れて。  嵐みたいな時間が。  ――――……長く、続く。  何度も何度も、可愛いと、囁かれて。  玲央の熱を、全部、受けて。  恥ずかしくて、苦しくて、気持ちよくて、どうにかなりそうなんだけど。  でも、その間ずっと思ってるのは ――――……大好き、しか、無かった。

ともだちにシェアしよう!