600 / 856
第601話◇※
【side*玲央】
何回目だっけ、これ。
……優月にしてもらうの。
「……ふ」
こっちを見させると、ほんと恥ずかしそうで。
……そそる。
何回かしたいって言われたけど、オレが早く入れたくてさせなかったっけ。
……可愛いな、一生懸命な感じ。
可愛くて、首筋や耳、くすぐってると、少しだけ首を振る。
「……んん」
触んないで、みたいなちょっと顰められた眉。
……ほんと、可愛い。
……あーもう、可愛いしか出てこねえんだけど。
「優月……」
「……?」
「……もう、いいよ」
何で? という顔。
その頬に手を這わせて、口から出させてから抱き寄せて、オレをまたぐように座らせた。
「優月のも感じてるみたいだから。一緒イこ」
優月のに触れながらそう言うと、言われた優月がふと自分のを確認後。
「……あれ、なんで……」
「……オレのシてたら、感じちゃった?」
ちゅっと頬にキスして、そう聞いてみたら。
優月は驚いたみたいに、まじまじとオレを見つめてから、今日一番に、一瞬で真っ赤になった。
「……ち、が…………」
オレのを舐めてて感じちゃってるとか、オレ的にはたまんなく可愛いんだけど、優月的には、めちゃくちゃ恥ずかしかったらしく、言葉に詰まってしまいながら、首をぷるぷる振ってる。
「……違うの?」
クス、と笑いながら、オレに座らせているので少し上に居る優月を見上げると。真っ赤な優月は唇を噛んで、瞳をウルウルしながら、こてん、とオレの肩に額をぶつけてきた。
「……ちが、く……ない……かも」
「――……」
……ほんと。……可愛い。
顎を掬い上げると、そのままうなじに手を回して、深く口づける。
舌を絡めとりながら、優月のとオレのを合わせる。
「……手、添えてて」
少しだけ舌を外してそう言って、涙目の優月が頷いて触れてくるのを確認してから、またキスを重ねる。
「……ン……っん、ん……っ」
添えられた優月の手ごと、感じるように触れていく。絡む舌が喘ぎで外れるのを、また引き寄せて、深くキスする。
「……んっ、は……ぁ……」
オレの肩に触れてる優月の手に力が入る。
「あ……も……、れお……」
「もすこし我慢……」
めちゃくちゃ気持ち良さそうに、とろけた顔でキスされてる優月が可愛すぎて、もう少しだけこのまましていたいと思って、そう言うと。
「……っン、ん……ッ」
少しの間、我慢していたみたいだったけれど、ぎゅと閉じた瞳から、涙が零れ落ちてきて。
ああ、もう……。
可愛すぎる、という言葉にもならない、熱い衝動。
腕の中に抱き込んで、キスして、逃げられないようにしてから、愛撫を強めた。
「いいよ、イって」
唇の間で囁いて、また塞ぐ。
「……っんん、ん……ッ…………」
ビクビク震えて少し仰け反るけど、キスで塞いでるから、動けない優月。
ほぼ同じタイミングでイくと、「……ッん……っ」とくぐもった、悲鳴みたいな喘ぎ。
「……ふ……っは、ぁっ……」
少しだけ唇を離してやると、息を吸って、ん、と息を、整えてる。
「……なんで優月、そんな可愛いかな……」
「れ……」
多分オレの名前を呼ぼうとしていた優月の唇を、もう一度、キスで塞いだ。
ともだちにシェアしよう!