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第631話◇

 色々話している間に、結構良い時間。  二十二時を回った。 「そろそろ送ろうか。……玲央から、何か入ってないか? 早く来いとか」 「でも今日は、バンドで色々やってるみたいだから」  言いながら、スマホを見ると、玲央から三十分前に何か入ってるので開いてみると。 『マンションに近づいたら教えて。下まで迎えに行く。蒼さんにも会いたいから』  そう入ってたのを蒼くんに伝えると蒼くんは苦笑い。 「あいつ、オレに会いたいの?」  クスクス笑ってる。 「会いたいって書いてあるよ?」  ふふ、と笑うと、蒼くんは、んー、と考えてる。 「玲央って、オレと優月が会うのは良いの?」 「……どういう意味?」 「ヤキモチとか。ねえの?」 「ないと思うけど……あると思う??」 「……どうだろうな?」 「あ、でもたまに……蒼くんに、泣かせるなって言われたっていうのは、気にしてる気がする」 「……ふーん?」  少し黙った後、面白そうにニヤニヤする。 「でも、あいつ、優月は良く泣くから、約束はできないけど、とか言ってたぞ」 「……うん、そうだね」 「そんな良く泣いてンのか?」  クスクス笑う蒼くんに、オレは、うーん、と考える。 「……オレさ、意外と今まで、泣いてきてなかったんだよね。……なんか、皆に色々世話とか掛けてた気がするけど……泣くってことは、あんまり、無かった……よね?」 「そうだな。小さい頃から、泣いてンのあんまり見たことない。そんなに激しい感じの、無いもんな」 「うん。多分そう。わーって泣くことって、あんまりなかった」  そこまで言って、玲央と居る自分を、思い起こすと。  何だか知らず、笑みが零れた。 「玲央と居ると、泣いちゃうんだよね、たまに……」 「……例えば?」 「……作った曲、弾いてくれただけで泣いちゃったり……幸せがどうとか話してた時も……なんか、勝手に涙が出てきて、ちょっと困るけど」 「ん」  くす、と蒼くんが笑う。 「……泣きすぎだなーて、自分でも思うんだけどね」 「でも、玲央は嫌がってないんだろ?」 「――――……」  そんな質問に、思い浮かぶのは、玲央の言葉。  優月が泣くとさ。なんか、オレの中も、綺麗んなる気がする。  そんな風に言ってくれたっけ……。 「うん」  なんだかすごく嬉しくなって、笑顔で頷くと、蒼くんは不意に手を伸ばしてきて、オレの頭をくしゃくしゃ、撫でた。 「じゃあ大丈夫。……つか。玲央で良かったな」 「――――……」 「お前が素直に泣ける相手で、それを受け止めてくれる奴なら……オレも安心だし」 「……うん」  乱れた髪に触れて、そのまま、オレは頷いた。  そんな風に、蒼くんに言われると。  ……また少し泣きそうになるけど。 「……ありがと、蒼くん」  笑顔で言うと、蒼くんも、ふ、と笑う。 「まあ、もうすぐ二十歳だけどなー?」  からかうようにそう言われて、う。確かに、と固まると、蒼くんはまた面白そうに微笑んだ。 (2023/2/14) バレンタインですね…🍫♡ 優月「玲央玲央、これ、バレンタインのチョコ」 玲央「ありがと。食わせて?」 優月「うん♡ はい」 玲央「違う違う。手じゃなくて」 優月「??」 玲央「口移しで」 優月「…………っ」(真っ赤) 玲央「ほら、早く」 優月「……っっ」(おそるおそる…) 玲央「…………」 優月「ん……っん……」 玲央「はは。真っ赤。……かわいーな、優月」 優月「……っ」(もー…(´・ω・)) 玲央「オレからも。あげる」 優月「え。買ってきてくれたの?」(じーん……(*´艸`*)♡♡) 玲央「ん」 優月「…………て?」 玲央「ん??」 優月「…………たべ、させて?」 玲央「――――……ん♡♡」  そのまま、いちゃつく感じで♡♡ ではでは(@^^)/~~~♡

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