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第696話◇※
もうほんとに。
真っ白な、世界で、玲央のなすがまま。
「……ん、……ッ」
玲央が、中でイって。
やっと、終わったのが分かる。
キスされて、深く舌が絡んで。
「……ふ……」
荒い息を、ゆっくりにしながらの、優しい、キス。
今日は、起きてられたみたいだ。
「れお……」
きゅ、としがみついて、玲央とキスする。
甘い。
優しい。
大好き。
「……ふ……」
「優月……」
くす、と笑われて。また唇が触れてくる。
終わった時の、玲央って。
……すっごく色っぽい。いつも寝ちゃって見れなくて残念。頑張って、起きてなきゃ……。
カッコいい、人だなあ。ほんと。
うーん……何でオレと……? とか、これ思うの、もう何回目だろ。
玲央がカッコよすぎて、ついつい、思考が、そっちにいっちゃうんだけど。
「……はは。めちゃくちゃ、ぽーとしてる」
見つめられてそう言われて、それから、頬にちゅっとキスされる。
「可愛い、優月……」
愛おしそうに、見つめられると。
……何でオレと、っていう思いが、その瞬間、無くなる。
大好きって、いっぱい言われてるみたいな優しい瞳にとらわれると、もう幸せしかなくて、色んなもの全部、綺麗に消える。
くっついたまま、すりすり撫でられていたら、玲央がふと覗き込んできた。
「なぁ、優月」
「うん?」
「今度さ、限界までしてみる?」
「……ん……ンん? 限界?」
限界ってどんなの?
限界……?
「ん? どーする?」
くす、と笑われて聞かれて。
「ん……。うん。いい、よ……?」
良く分からないけど頷くと、玲央の熱い手が、オレの頬に滑った。
「……何されるか分かんないのに、いいよとか言っちゃうと……」
「――――……」
「……知らないよ?」
玲央はクスクス笑いながら、オレを見つめる。
あ、分かってないの、知られてる。
でも……。
「分かんなくても……玲央だから、いいよ」
「……ふーん。……じゃあ覚悟しといて」
「うん」
こくこく頷いてると、玲央は少し黙ってから、ふ、と笑んだ。
「嘘」
「ん……え?」
「覚悟しなくていいよ……」
クスクス笑う玲央の声は、めちゃくちゃ優しい。
「……あーもう可愛いな……」
むぎゅ、と抱き寄せられて、玲央の腕の中に収まる。
「……優月が嫌がることはしないから」
「――――……ねね、玲央」
「ん?」
「……オレが、慣れてないから、我慢してたり、する?」
「……んー。我慢……?」
それで限界まで、とか言ったのかなと思って、聞いてみた。
すると、玲央はオレを見つめたまま、んー、と考えてる感じ。でもすぐに首を振った。
「我慢はしてない。いつも、シてる時の優月、死ぬほどすげー可愛いし」
ぷに、と頬をつままれて、まっすぐ見つめられてそんなことを言われた瞬間。ぼぼぼっ、と一気に赤面する。
瞬間、玲央に、ぷっと吹き出されて、もーもー!と照れ隠しに膨らむ。
「あーごめんごめん……」
玲央がそんな風に言いながら、笑って揺れてるのが触れ合った裸から直で伝わってくる。ぎゅう、と、抱き締められて、ますますドキドキしすぎて、熱くなる。
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