755 / 856

第752話◇

 バスルームに来て、一緒にシャワーを浴びる。  優月を椅子に座らせて、髪を洗ってあげながら。 「明日あんまりあくびしてても何か言われそうだから……早く寝ような?」  そう言うと、優月は少し考えて、「言われるかな??」とオレを振り返ってくる。 「さあな?」 「でも確かに蒼くんは、なんかオレには言いそう……」  むー、と眉を顰めながら、優月がぶつぶつ言ってるので笑ってしまう。 「うん。早く寝ようね」  うんうん頷いてる優月の頭、シャワーをかけて泡を流す。 「……今日は、何も、しない?」  優月がくる、と振り返って、見上げてくる。  まっすぐな大きな瞳。  ちょっと、可愛すぎて見えて、引く。 「……ここで、する? すぐシャワー浴びれるし」 「あ、なるほど!」  なるほど、って。  笑ってしまいそうになるけど、優月は真剣に納得してるみたいなので、何とか我慢。 「……あ。じゃあ、さ、玲央」 「ん?」 「オレ、しても、いい?」 「――――」  にこ、と笑う優月は、ものすごく無邪気に見えるから、一瞬何をしたいのか考えてしまうが。  多分この状況で、この言い方だと……。 「いつも、なんか……また今度な、て言われるから」 「したいのか?」 「うん。座って?」  手に触れられて引かれて、バスタブの淵に座る。  ――――優月にしてもらうの。  なんか、背徳感があって。  脚の間の優月が見上げてくると、ドキ、とする。  フェラするのも、されるのも慣れてるし。  でもなんか、優月が相手だと、ヤバい。  舌で舐めて、絡めてくる。  反応して、大きくなっていくオレのに、ちょっと焦るみたいに息を吸う。 「苦しい?」 「……ん、ん」  ぷるぶる。  小さく首を振って、続ける。  前教えた、優月が気持ちイイとこ。上顎の裏、とか、擦ってるの、超可愛く見える。  いっつも、一生懸命。  頭に触れて、少し撫でる。 「……ふ……」  ぷは、と呼吸をして、もう一度。なんか夢中な顔。上気して。すげぇ、可愛いな。  ――――そこで、優月を止めた。 「もういいよ、優月」 「……?」  優月を立たせて、抱き寄せる。 「途中……でしょ?」 「……なんか可愛すぎて、出そうだから」 「んと……いいよ?」    首を傾げてるのが可愛くて、ふ、と笑ってしまう。 「それもいいんだけど……抱きたい」 「――――」  言ったオレの顔を見上げて、優月は、じっと見つめてくる。 「うん」  ふふ、と照れたみたいに、なんだか嬉しそうに、微笑む。  今オレら、何をしてるんだっけ。と思うくらい、可愛い感じで頷かれると。  ――――ただ愛しく感じて。  指先で優月の唇に触れて、開かせる。 「……優月」 「ん……?」 「好きだよ」  キスして、抱き寄せると、また一生懸命応えてくる。  なんかもう。  可愛すぎて、ほんと困るんだよな……。  深くキスして、優月をイかせる。優月をイかせるなんて、ほんとに簡単。一から全部、気持ちイイことを教えた。オレが思うように感じるのが、可愛くてならない。  壁に手をつかせて、後ろから繋がって、抱き寄せる。 「ん、んん……っ……ァ……」  奥まで入ると、仰け反って、体が一瞬硬直する。 「……イっちゃった? 辛い?」 「……ん、……ぅん……」  壁にもたれるように、腕をついて、は、と息を吐く。 「……へ、いき……」  そう言うと、体を起こして、一生懸命振り返ってきて、キスしてくる。 「……好き。れお……」  優月を初めて抱いてから、まだ一か月も経ってない。  でも、オレに抱かれてる間、オレだけを見て、一生懸命応えようとしてるから。それが可愛いし。  すごく、オレも気持ちいいというか――――……。  相性がいいって、こういうことなのかも。  めちゃくちゃ可愛くてしょうがないと思いながら抱くって。  こんなに幸せなんだなと。優月に触れてると思う。    

ともだちにシェアしよう!