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どうして・・・!?
星斗は何か思い当たる節はないかと、慌てて、部屋のあちらこちらと見渡してみる。
ん・・・っ?!
部屋を見渡すたびに、見慣れたあるものが視界の隅にちらちらと入って来る。
まさかっ!と思い、星斗はすぐさま、己の下半身を確認した。
「!」
あっかんーーっ、俺、裸やんーーーっ!?
今までの短い人生で一度も使った覚えなどない関西弁が驚きのあまり口から飛び出したところで、ようやく、星斗は自分の置かれている状況がどういう状況なのか理解出来た。
素っ裸で見覚えのない部屋のベッドで今まで眠っていたことに気がついたのだ。
えっ!? え・・・っ!? ええーーーーっ!??
一瞬にして、パニックに陥った星斗は心の中で何度も「思い出せ―っ!」と、己に強く問いかけ、昨晩に一体、自分は何をしでかしたのか? 必死で思い返してみる。
昨晩は高校時代の友人に女子が来るからと久々の飲み会に誘われて、意気揚々と出かけたはず・・・。
そこで、女子にお持ち帰りされた・・・?
でも、こんな豪華な部屋に住んでそうなお金持ちの女子いたかな・・・?
親がお金持ち・・・?
パパ活女子・・・?
・・・ダメだっ!
昨晩に何が起こったのか、さっぱり思い出せん!!
星斗は焦った。
そうだ。
とりあえず、服を探そう。
そして、スマホを探そう。
まずは服を着る。
そして、スマホで昨晩、会った友人に何があったかを聞いてみれば良い。
ここに来て、ようやく寝起きの脳が本格起動したようだ。
星斗はベッドから急いで降りると、床に服やスマホが落ちてないか探した。
が、部屋のどこにもそれらしきものが見当たらない。
困った星斗は、更に捜索範囲を広げ、キョロキョロと見渡した。
「・・・ん?」
キョロキョロと探し物をする際、大きなガラス戸に一瞬映り込んだ自分の姿に違和感を覚えた。
いつもと何かが違う気がした・・・。
ギョッ!とした星斗はレースのカーテンを思い切り開けると、大きなガラス戸に自分自身を映した。
「!!!」
星斗の首にピンクのレザーの首輪が装着されている。
「・・・へ?! なに・・・? なんなんだよ、これはっーー!!」
星斗は慌てて、両手で首を触って確かめてみた。
確かにピンクの首輪が装着されてある。
えっ、犬・・・? 猫・・・? ペット・・・???
目が覚めたら、俺は誰かのペットにされているんですか・・・?
「そんなはずはない・・・」と、確かめる様に、ガラス戸に映るピンクの首輪をした己の姿をしばし呆然と眺めた。
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