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何者・・・?
星斗がシャワーを浴び終えると、なぜか、あの見知らぬ男の服と新しい下着が用意されていた。
しかし、なぜか、ハーフパンツだけは自分のもので、しかも綺麗に洗濯されてあった。
他に着るものがないので、仕方なく、男の用意したサイズ感ダボダボの服を着ると、リビングにあるソファに座って、大きな窓から見える海の風景をぼんやりとただ眺めた。
星斗が海を見て、思い悩むことはただ一つ。
どうして、男なんかとセックスしてしまったのか?ということだった。
昨晩の話をきちんと説明すると話が長くなるから、その前に先にシャワーを浴びた方が良いと男に説得され、星斗は言われるままシャワーを浴びることにした。
そして、どうして、男にそう諭されたのか理解出来た。
自分の体の中に男とセックスをした痕跡が確認できたからだ。
体を洗っていると、なにやら尻に違和感を感じ、尻の中を指でいじってみると、男からしか生み出すことが出来ない白濁の体液が自分の体内(尻)に残されていたのだ。
星斗は呆然とした。
かなりの衝撃だった。
自分は確実にあの男とセックスをした。
その証が己の体で示している。
星斗がリビングに戻ってくると、男は高級感漂うスーツを着込んでおり、「今日は遅くなる。出勤は午後からになる」と、相手は勤務先にだろうか、スマホの通話でそう伝えていた。
先程の風呂上がりの時に見た、上半身の裸は見事に腹筋がシックスパックに割れていて、とても引き締まった体つきをしていたので、自分よりも少し年上かな?と思っていたが、スーツ姿の着こなしを見ているともう少し年上かもしれない。
それよりも、セックスまでしてしまったこの男は、一体何者なのだろうか?
確かにキリっとした顔つきのイケメンだ。
背も高い。
ビジュアル的には文句なしだろう。
自分が女性なら、一夜を共にしただけでもラッキー、ヤリ得!!なんてはしゃいでいたかもしれない。
だけど、俺は男だ。
絶対に男となんかセックスしない。
いくら文句のつけようがない良い男が相手でもセックスなんかできない。
・・・はずだ。
やっぱり・・・金か・・・。
金が関係してるんだ・・・。
ニートの弱みは金しかない。
昨晩の記憶が全く思い出せない以上、星斗はそう推測するしかなかった。
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