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敗者のお仕置き

星斗と眞門はどこへも立ち寄ることなく、ボウリング場から眞門の自宅へと直行した。 眞門は自宅に着くと、リビングのソファにドカっと腰を下ろした。 そして、ふてぶてしい態度で、自身のネクタイを軽く緩める。 「で、敗者の俺にどんなお仕置きをしてくれるの?」 お仕置きされる立場のはずが、眞門はどこか余裕たっぷりでいて、嬉しそうだ。 どうしよう・・・。 星斗は困った。 眞門の気遣いの優しさに腹を立てて、「お仕置きする」なんて口走ったものの、本当にお仕置きがしたいわけじゃない。 いや、ペナルティーを与えたい気持ちは確かにある。 どこか裏切られた気持ちがあるからだ。 けど、お仕置きまでするとなると、また意味合いが違ってくる。 『俺が勝ったら、勿論スパンキング』 眞門の囁きが今でも耳に残っている。 囁かれた時の、あの胸の高鳴りをどうしてくれるんだっ! その恨み節のような気持ちを、ただぶつけたいだけだった。 困った様子で突っ立っていると、「はい」と、眞門が外したネクタイを星斗に手渡してきた。 「使ったみたら。縛ってみる? 俺のこと」 「・・・・・」 星斗は戸惑った。 えっ、眞門さん、本当はお仕置きされたかった・・・? Switch・・・?! 星斗は眞門を訝し気に見つめた。 眞門がニヤリと嬉しそうに微笑む。 違う。 この余裕の笑みは・・・。 また、楽しんでるんだ。 俺を困らせて楽しんでる顔だ。 「どうしたの?」 「・・・・・」 「しないの、お仕置き?」 「・・・・・」 眞門はゆっくりとソファから立ち上がった。 「星斗クン、期待してたでしょ? 俺が囁いた時から」 「え?」 「俺が耳元で囁いた時から、ずっと、興奮を抑えてる顔をしてたもんね」 眞門はそっと星斗に近づいた。 そして、また耳元で囁く。 「分からないなら、俺が教えてあげようか? お仕置きの仕方」 「えっ・・・」 眞門はその言葉と共に、星斗が手に持つネクタイをさっと奪うと、星斗の両手首を後ろ手にしてネクタイで結び、星斗の両手の自由をあっという間に奪った。 「! え、あ、ちょっと・・・!」 星斗が戸惑う間もなく、眞門は星斗のズボンのベルトを緩めると、ズボンと下着を足首まで一気にずらした。 ズボンと下着をずらす際にしゃがんた眞門の目線がちょうど星斗の股間に来る。 「・・・あれ、星斗、もう興奮してるの? こんなに大きくして」 「・・・・・」 星斗の股間は形を大きく変え始めていた。 「まだ何も始めてないのに」 「・・・・・」 「相変わらず、いつでもイヤらしい子だな・・・」 「・・・・・」 眞門の口調はどこか怒っているようにも聞こえる。 眞門は立ち上がると、星斗の背をソファに向かって倒れる様に乱暴に押し倒した。 「うわっ・・・!」 足首まで下ろされたズボンと下着が邪魔をして、星斗は生尻を突き出した格好で、ソファに倒れる込むしかなかった。 「星斗の恥ずかしいところが全部丸見えになったね」 眞門の声が一気に低くなった。 生尻を突き出す格好のせいで、星斗の最も恥ずかしい部位が全てが眞門に晒されている。 両手の自由も奪われているため隠すことも許されない。 「ヤダ・・・」と、膝を突いて逃げようとする星斗を、「コラっ」と、言って、星斗のシャツの裾を捕まえて引っ張り、眞門はすぐにその場に引き戻した。 「恥ずかしいの?」と、眞門。 星斗は頷いた。 「本当に? 俺に見られて、嬉しいんじゃなかった?」 「・・・・・」 「初めての夜にはそう言ったよ? 俺には全部見て欲しいって」 「・・・・・」 「恥ずかしい姿を見られるのはどう? 興奮する? スパンキングと恥ずかしいところを全て見られるのは、どっちが好き?」 「・・・・・」 「きちんと教えておいてくれないと俺が困るんだよ。俺は星斗のパートナーなんだよ。星斗の"好き"をきちんと前もって教えておいてもらわないと」 「・・・・・」 やっぱり、眞門さんは怒ってる・・・。 初めて聞く、眞門のきつい口調にそう感じた。 「星斗。Look(俺を見なさい)」 星斗はそのCommandに従い、振り返るように顔を後ろに向け、眞門を見つめた。 眞門がとても熱い視線を絡めてくる。

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