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敗者のお仕置き②
「星斗。Say 」
眞門の瞳がサーモンピンクに色を変えた。
「Say 」
「・・・どっちも好き・・・」
「そう。星斗はいつも素直で良い子だね」
眞門は己のスマホを取り出すと、「じゃあ、みんなにも見せたい?」と、また、一段と冷めた声で訊ねてきた。
「!」
「SNSにアップして、星斗の恥ずかしところを沢山の人にも見てもらうか?」
「・・・・・」
「俺が撮影してあげるよ。星斗の恥ずかしいところを全部。この可愛い小さな穴の皴の数までみんなに数えてもらえるように、俺が鮮明に撮影してあげる」
「・・・・・」
「星斗、想像してごらん。星斗を知らない不特定多数の人達が星斗の恥ずかしいところを見て楽しむんだよ。興奮するよね?」
「・・・・・」
「星斗の恥ずかしいところを、不特定多数の人達は、どんな空想に耽って、星斗をどんなイヤらしい目に遭わすんだろうね」
そう問われ、星斗は素直にイヤだ、と思った。
星斗は拒否する態度を示そうと、首を横に何度も振った。
「どうして? Say 」
星斗は眞門にだけ全てを見て欲しいのだ。
眞門に全てを晒すことで、眞門だけが興奮して欲しい。
そして、自分を虐めて欲しい。
そして、自分を褒めて欲しい。
星斗は涙目で眞門を見つめた。
眞門の瞳がまだサーモンピンクに染まっている。
「・・・イヤです。他の誰かになんか見られたくない」
「だから、どうしてなの?」
「俺は・・・眞門さんだけに見られていたい・・・っ」
「・・・・・」
「眞門さんだけに見られたいっ」
「そう」
眞門は膝を曲げて姿勢を低くすると星斗を見つめた。
眞門はいつもの優しい笑顔になると、星斗の頭を優しく撫でながら、「星斗は露出の喜びは感じないタイプなんだね・・・ありがとう。ちゃんと教えてくれて」と、口にした。
と、眞門はいきなり、星斗の足首に引っかかっていたズボンと下着を脱がした。
そして、ソファに座ると、手を後ろ手にネクタイで縛ったままの星斗を自分の膝の上に向かい合う様に跨らせて座らせた。
眞門が上目遣いで星斗を見つめる。
「星斗、ボウリング場でずっと興奮してたよね?」
「・・・・・」
「星斗はそんなにお仕置きされるのが好きなのかい?」
瞳の色を元に戻すのを忘れているのかと疑うくらい、眞門の瞳がずっとサーモンピンク色に染まっている。
そのGlareのせいで、星斗は正直でいるしかない。
「はい・・・好きです。眞門さんにお仕置きされるのが好きです。お仕置きされて、褒められて・・・いっぱい、いっぱい、眞門さんにかまって欲しいんです・・・っ」
「そう・・・じゃあ、約束して」
「なにをですか?」
「人がたくさんいる前では興奮している姿はきちんと隠すって」
眞門の声がまた厳しくなった。
まだ怒りが完全には消えてないようだ。
「眞門さん・・・怒ってるんですか?」
「ああ」
どうしてだろう?
眞門さんに恥をかかせるくらい、誰の目から見ても分かるくらい、俺は下品でスケベな顔でも晒していたのかな・・・?
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