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【パートナーについて】

今週末は働かせてほしいとおばに申し出ると、おばは喜んで承諾してくれたので、星斗はこの週末は初めて休まずに働くことを選んだ。 その帰り道、星斗は電車に揺られながら、まだ観ていない動画講座があったことを思い出し、イヤホンを取り出すと、スマホを使って《ダイナミクス初心者講座》の動画があるサイトへとアクセスした。 ※ ※ 「みなさん、こんにちは~。ダイナミクスの性の世界へようこそ。 最後の講座となります今回は『パートナーについて』と、題してお送りしたいと思います。解説は勿論、今回も寺西順之輔先生にお願いしています。 では、先生。 早速ですが、パートナー関係を結ぶことになった際はどのような順序を踏むことが一般的とされているのでしょうか?」 「はい。これは誰しもがパートナー関係が成立した際にお悩みになられることだと思います。 パートナーと言いましても、様々な形があります。 まずはどういう関係で保持していくのか?  そこが重要になってきます。 もし、互いに互いを独占したいと思えば、Collar(首輪)の契約を交わすことが一番でしょう」 「Collar(首輪)の契約とはどういったものなのでしょうか?」 「はい、Collar(首輪)の契約とは、法的に認められた関係ではありませんが、お互いを独占し合っているパートナーがいます、という公な宣言となります。 Collar(首輪)の契約が成立していますと、仮にCollar(首輪)を装着したSubをパートナーではないDomが口説いた場合は背信行為となります。 その背信行為が発覚した場合、賠償金を求めた民事裁判なども起こすことが出来ます。 Collar(首輪)の契約は裁判するうえで、それほど重要視されている契約であります」 「そうなんですね」 「わが国では、男女の性に関係なく、DomとSubのカップルに限り婚姻が認められています。なので、法的な関係として認めて欲しいなら、結婚という形をとることがベストになります。 つまり、お互いの欲求を満たすだけの形式だけで良ければ、Collar(首輪)の契約はなしがいいでしょう。 この形を選ばれる方は、パートナーのお相手が複数人である方がほとんどです。 もう少し、ディープな関係でいたい。 例えば、恋愛関係は存在していないが、性の傾向の相性が良すぎてしまう。 そんなお相手と巡り会った時は、Collar(首輪)の契約を結ぶこともありなのではないでしょうか。 そして、身も心も独占し合う形を取りたい。 そんな方は、Collar(首輪)の契約は勿論ですが、結婚まで行く形を考えておいても良いでしょう」 「そうなんですね。では、Collar(首輪)の代わりになるような、何か違った形ものを贈ってもパートナー関係は成立するんでしょうか?」 「そうですね、Collar(首輪)を贈るという行為は、Collar(首輪)が、Subが所有される喜びを満たす道具で、リード、つまり首輪につける縄のことですが、そのリードがDomの支配する喜びを満たす道具であることから、Collar(首輪)を贈るという習慣が始まったとされているんです。 ですが、時代が変わると共にSubの所有される喜びが満たされるものであれば、形は問われなくなってきたりもしています。 裁判所もそのような認定をしています。 例えば、パートナーのDomの名前が刻まれたプレート付きのネックレスや特別なデザインをあしらった世界に一つしかないチョーカーなんかを贈るDomの方もいらっしゃいますし、また、社会的な影響を考えてか、Normalを真似て、指輪で済ますカップルも最近は少なくありません。 後、今、最もホットなものと言えばタトゥーでしょうか。 この場では口に出来ないようなSubの体の部位に、パートナーであるDomの名前を刻む。 言わば、このSubの体は既にパートナーであるDomに所有されている。 そういう証なんでしょうか。 それが今の流行りだと聞いています」 「そうなんですね。 パートナー関係と言ってもカップルによって、様々な形があるんですね。 形はどうであれ、ご自身に合ったパートナー契約を見つけることが重要になるというわけですね。 では、先生、これが最後の講座になります。何かお話しておきたいことがあればお願いします」

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