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ありえないお仕置き
「ヤ・・・っ、イヤ・・・」
星斗は顔を背けて、とにかく恥ずかしがった。
嘘だろう・・・っ。
こんな恥じさらしな姿をお父様や明生にカメラ越しとはいえ、見られているなんて・・・。
信じられない・・・。
星斗は男としての屈辱を存分に味わっていた。
眞門は星斗のズボンと下着を強引に太ももぐらいまでずり下げると、背後から星斗の両足を抱え、M字のように開脚させて、その格好を監視カメラに向けた。
星斗は眞門の手によって、男の体の恥ずかしい部位だけを拓未と明生が監視するカメラに向かって、晒される状態となった。
「どう? 男の子の一番恥ずかしい部分だけを大好きな弟に見られている気分は?」
「・・・・・」
「卑猥なお兄さんの姿を見て、Domだから弟も喜んでるじゃない?」
「・・・・・」
全身着衣の中、お尻だけを丸出しにされた格好でカメラに向かって晒されている姿は恥辱しかなかった。
「・・・お願いっ、もう許してください・・・」
「どうして? 弟より俺が大好きだって何も証明れてないけど?」
「俺は、こんな姿を弟に見られたくない・・・それよりも、もっと見て欲しい人がいる」
「誰?」
「知未さん。俺には知未さんしかいない」
「本当に?」
「はい」
「・・・星斗、嘘つくのが上手くなったね。じゃあ、どうして、そんなに興奮しているの?」
「・・・・・」
星斗はすぐに答えられない。
「ねえ、どうしてなの?」
「・・・・・」
それは眞門のよくある意地悪な質問ではなかった。
星斗の感情はリードを通して、眞門へと全て伝わっていた。
星斗は、この状況に実はとても興奮していた。
でも、それがどうしてなのか、星斗自身にもよく分かっていなかった。
どうして!
俺はイヤだったはずだ。
こんな屈辱的な辱め。
なのに、なのに、どうして、俺は、「二人が見てる前で、知未さんにもっと酷いことして欲しい・・・」なんて、求めているのだろう。
星斗自身も理解がよく出来ていない状態だった。
「リードが繋がっているお陰で、星斗のことがなんとなく分かるんだよ。ねえ、どうして、そんなに興奮しているの?」
「・・・わかりません」
「大好きな弟に見られているからじゃない?」
眞門はとても意地悪に囁く。
しかし、星斗は大きく首を横に振った。
それはないと、自信を持って星斗は断言できた。
そんな気持ちがあるなら、とっくに明生と禁断の世界へ足を踏み入れているはずだからだ。
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