303 / 311

進むべき道⑦

「だったら、俺からお願いすれば良いのかな~。星斗の言い分でいくと、パートナーに選んだDomにお願いされたら、Subは悦びを感じるってことでしょう?」 眞門は意地悪にそう言うと、スマホを取り出し、動画の録画モードにして星斗を撮影し始める。 「カメラに向かって、さっき言ったこと言ってくれる? 『私、渋谷星斗はご主人様のディルド調教を受けて、アナニーが出来るようになります』って」 「!」 「カメラに向かって宣言して」 「・・・・・」 宣言すれば、眞門のことだ、それをネタにして本当にしなきゃいけなくなる。 そこまで先が読める星斗は躊躇する。 「あれ、パートナーのDomからのお願いされたんだから、嬉しいんだよね? どうしたの? まさか、こんなことも言えないで、俺におねだりしてきたわけじゃないよね?」 「・・・・・」 「どうするの?」 眞門はとても嬉しそうにニタニタと笑みを浮かべている。 星斗の困り果てた顔に相当のエクスタシーを感じているようだ。 星斗は、眞門のそんな悦びに満ちた顔を見れることが心底嬉しいと思った。 大好きなご主人様をこんな嬉しそうな顔をさせているのは、Subの自分なんだ。 そう思うと、Subの悦びで体中が溢れ返る。 「・・・私、渋谷星斗はご主人様のディルド調教を受けて、アナニーが出来るようになります」 「だから?」 「だから・・・」 星斗はそう言うと、パジャマの服を捲し上げ、自分の手で、自分のチンコをカメラに堂々と見せつける。 「ここに・・・俺のチンコに首輪を付けてください」 「・・・はい、よく出来ました」 眞門はそう褒めてやると、撮影を止めた。 そして、星斗の額にご褒美を与える様に軽く口づけをする。 「星斗、分かってると思うけど、この先、俺から少しでも逃げ出そうなんてしたら、この動画をSNSにバラまくから」 「え?」 「これで俺からもう逃げられないよ」 「知未さん・・・」 「このネタで、一生俺に縛り付けてやる~」 冗談半分で口にする眞門に、星斗はフフっと軽く笑った。 「なに?」 「脅迫された、どうしようと思って・・・」 「本当は嬉しいくせに」 「・・・はい。知未さんにこれからこのネタで脅されて、どんなことをさせられるのか・・・そう想像して興奮してしまいました」 正直に話すと、星斗は抱きついて、眞門の背に腕を回した。 「なんなんですかね、俺って。やっぱり普通じゃないんですね」 「星斗とだけじゃない。俺もだよ。どんなことしてやろうかなって考えて興奮してる。だから、必要なんだよ。互いの存在が」 眞門が星斗を熱く見つめた。 「本当にありがとうね。俺を見つけてくれて。星斗が俺の希望だ」 ふたりは見つめ合うとそのまま熱く口づけを交わした。

ともだちにシェアしよう!