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運命の出会い⑥

星斗が全裸になると、洗面所にある鏡の前に立たされた。 背後に立つ眞門の手によって、星斗の首に今現在付けてあるハーフチョークの首輪が外されると、お仕置き用の黒のエナメル革の首輪に付け替えられた。 首輪の中央にはストラップで垂らされたネームプレート。 ローマ字で書かれた【Tomomi´s Sub】。 星斗はそれを確かめると、嬉しさのあまり興奮が抑えられないとばかりに口元を手で押えた。 「・・・そんなに嬉しいの?」 眞門は驚き気味の表情で問いかける。 「・・・はいっ」 星斗はそう答えると、何度も頷いた。 「じゃあ、ここにも書いてあげようか」 眞門はそう言うと、前に回り込んで、星斗の左胸辺り、心臓があるであろう場所に【知未のSub】と黒のマジックで書き込んでやる。 「!」 鏡に映る【知未のSub】の文字を見て、星斗は今にも嬉しさで泣き出しそうなくらい興奮の高ぶりを見せている。 星斗のあまりの興奮ぶりに、眞門の方が呆気にとられる。 「思いもしなかった、星斗がこんなに依存度が高いSubだったなんて・・・」 星斗は鏡に映る【知未のSub】を魅入られたようにじっと見つめている。 それを後ろから眺める眞門。 眞門は星斗の右肩に軽く口づけをしてやると、「嬉しいな。星斗がこんなに束縛されるのが大好きなSubだったなんて」と、とても満足そうに口にする。 「鬼Domになってもやっていけそう」 「えっ・・・」 「じゃあ、あまりにもお利口だからここにも書いてあげるね」 眞門は何事もなかったかのようにして、その場で両膝を突いた。 そして、星斗の右の尻臀の上あたりに今度は【主人専用】と、黒のマジックが書いてやる。 それをスマホで撮影し、すぐに立ち上がると、星斗に撮影した画像を見せてやる。 「!!!」 星斗は思わず股間を両手で隠した。 「あれ、そこ、どうなったの? 隠し事なしって約束したんだからちゃんと見せてよ」 「嫌です・・・」 「そう。じゃあ、Open(手を退けて)」 「!」 容赦なくCommandを使用して、眞門は股間に被さった星斗の両手を払いのける。 星斗のペニスが見事に最大限な大きさに膨れ上がっている。 「あーあ、これぐらいでこんなことになるのか」 眞門は鏡越しに星斗を見つめた。 「ようやく、見つけた。星斗の変態性」 「!」 星斗は恥ずかしさで胸がいっぱいになるが、全くイヤな気持ちにはならなかった。 「星斗にとって、この首輪は運命の出会いだったね・・・」 眞門が鏡越しに星斗を熱く見つめる。 「じゃあ、あそこにも書いてあげようか?」 「えっ・・・」 「あそこに書いたら、星斗はどうなっちゃうか、見てみたいから」 眞門はそう言うと、星斗が期待する中、今度は星斗の前にしゃがみ込み、昨日に綺麗に剃って無くなったアンダーヘアの跡地に【主人専用】と黒のマジックで書き込んだ。 「!!!!!」 「うわー、すごい・・・星斗の先っぽから透明な汁がもうこんなに垂れてきてる・・・」 わざとらしく驚いて口にする眞門。 「これだけでイキそうになるだ・・・これからどうするつもりなの、これ?」 眞門の意地悪な言い草が、星斗のSub性を更に高ぶらせる。 「・・・知未さん」 「ん?」 「・・・犯して・・・もらえませんか?」 「どうして?」 「・・・・・」 「ねえ、星斗。そんな簡単にいつでもご主人様からご褒美がもらえると思ってんの?」 「・・・・・」 眞門の意地悪の言い草は、星斗の中にずっと眠っていたSub性の開花を早めるようにじわじわと煽り立てる。 「俺、教えてなかったけ? ご褒美が欲しい時はどうすれば良かったか・・・」 星斗は鏡に映る自分の顔を見つめる。 なんて、スケベで情けない顔をしているんだ。 この俺の顔を前に見たことある・・・。 そうだ、チンコに首輪を付けて欲しいって強請りながら、玄関にある姿見の前でひとりでオナニーしようとしてた時だ。 でも、どうして・・・? さっきまで、俺、普通でいたいって思ってたのに。 今はSubの悦びに震えてる。 もう、我慢できない・・・。 鏡に映る黒のエナメル革の首輪を見る星斗。 この首輪のせいだ。 この首輪が俺を狂わせているだけだ。 俺は普通でいたいのに、この首輪のせいなんだ。 今度は全てを首輪のせいにすることで、眞門に教えられたことを実行に移すことを決める。

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