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その先は・・・?

Playを済ませて、男子トイレから出てきた拓未と青司。 「アフターケアなしでも大丈夫か?」 拓未が優しく尋ねる。 「はい。早く戻らないと、加奈子さんが心配しますから」 「妻が心配か?」 拓未は少し不機嫌な顔を見せる。 「違いますっ。拓未様との約束を守る為です。この秘密の関係を守らないと、もう会えなくなる約束じゃないですか」 拓未は青司のことをとてもしおらしく感じた。 愛おしい。 そんな顔で青司を見つめる。 そんな拓未の顔を見た青司は少し甘えたくなった。 「あの、やっぱり辛いので少しだけ良いですか?」 「ああ」 青司が拓未に軽くもたれかかった。 「やっぱり、休憩を挟まないと辛いだろう」 「こんなの全然辛くないです。むしろ、幸せに感じます」 「青司のことがこんなに可愛いと思えるなんて想像もしてなかった」 「私もです。こんなにも側に置いてもらえるなんて思ってませんでした」 「今夜、家に来れるか?」 「はい」 拓未はご褒美を与える様に、青司の頭に軽く口づけをしてやった。 互いに幸せに満ちた顔で微笑み合う。 そこに、「あなた・・・」と、加奈子の声。 加奈子が呆然とした顔で立ち尽くしている。 「!」 見られてしまった! 拓未と青司はすぐに離れて距離を取った。 が、すでに遅し。 「今のキスは何・・・?」 油断したことで、拓未と青司の軽いアフターケアがトイレに偶然やって来た加奈子に目撃されてしまった。

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