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第28話

「自分のはデカイって自慢してんのかと思ったけど、そんな事で悩むんだ」 彼は不思議そうに、面白そうに言った。 だが、その口調に揶揄する響きは無く、むしろ僕が思っていた以上に真剣な表情で、再び口を開いた。 「オレもあいつよりだいぶデカイけど、そんなことで悩んだことは無いな。 なるべく痛くないようにするけど、あいつは大丈夫っていつも言ってるし。 だいたい普通そんな事で止まんないぜ?オレら、若いんだし。 イヤだって言ってるんならまだしも、来いって言われてるんだろ?」 「うん…」 「だったらもう、ドッカーンってなって、我慢なんてできねえよ。女子だって、男のアレはデカい方がいいって言ってるじゃん」 「うーん、でも、なんか怖くて」 彼は、しばらく腕を組んで自分の顎を撫でていた。が、はっとした様に僕を見て、ニヤッと笑った。 「お前ら、反対なんじゃね?」 「?反対?」

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