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第47話「屋外」

「ぁあんっ、だめえっ!奥まで届いてるうっ、ぁあッ、すごい、ああっ!」 「やだっ、やだあっ、あっあっあっ、はんっ、あんっ、あんっあっあっ」 両隣から聞こえて来る嬌声にあてられながら、2人は静かに口付けて、段々と舌を絡め、お互いの呼吸を奪って行く。 義人はプールサイドに座り、始めと同じように膝から下をじゃぽん、と水の中に入れている。 その状態で脚の間に藤崎が入り、彼の腰や尻、太ももを摩りながら上を向いて、義人の唇が落ちて来るたびに吸い付いて口内へ舌を差し込んでいた。 「久遠、」 「どうして欲しい?」 ぷちゅ、と唇を離し、2人は上と下とで見つめ合った。 義人ははあはあと息が荒く興奮しており、もう既に海パンの中の性器がそそり立ってしまっている。 藤崎はやわやわとそこを撫でながら彼を見上げて愛しそうに視線を細め、欲情し過ぎて苦しそうな義人の唇にちゅ、ちゅ、と触れるだけのキスをした。 「ここ、触って」 藤崎の手を持ち上げて胸元に持って行こうとしたのだが、その動きは遮られてしまった。 「義人、俺にしか聞こえない声で、えっちな言い方して」 「えっ、や、」 藤崎のお願いの声に、義人は顔を真っ赤に染める。 「義人が淫乱ちゃんになるところが見たい」 「あ、、」 ちゅ、と膝にキスをされ、ぶるっ、と身体が震えた。 (も、何で、、触って欲しいのに、) 意地悪ではないのは分かっていても、焦らすような藤崎の発言に切ない顔をして自分の下唇を噛み、義人は押し寄せた性欲に耐え切れずに口を開いた。 「お、おっぱい触って、乳首が、寂しい」 「んん。最高、エロ過ぎる」 それだけ言うと義人がプールサイドに腰掛けながら尻をずって藤崎の方へ寄り、彼の頭を抱き込んで胸を押し付ける。 藤崎は鼻先で肌を撫でながら、時折り舌を出して義人の胸元を舐め上げ、冷たい体温を舌の上で感じた。 「乳首っ、久遠、そこじゃなくて、」 「ん、ごめんね。義人の乳首、どこだっけ」 まだ羞恥心が抜けず、泣きそうになりながら藤崎の頭を抱え、寄せられもしない自分の右胸を掴んで押し上げ、義人は藤崎の口元に乳首を寄せる。 「これ、久遠。これ、舐めて、、」 ぷくんと膨れたそれを彼の唇に強引に押し付けて、早くと急かすように乳首を上下して唇を揺らした。 「どうしたらいいの?こう?」 「ぁんっ」 べろ、と厚みのあって熱のある大きな舌が義人の右の乳首を乳輪の下の端から上へ舐め上ると、乳首はぐに、と押し潰されてからぷるんっと元の形に戻って微かに揺れた。 「ぁ、あ、もっと、久遠ん、」 舐められた瞬間に身体に走った甘ったるい電流が恋しくて、義人は何度も自分の乳首を藤崎の唇に擦り付ける。 もはやその擦り付ける行為だけでも気持ちが良くて、はあっはあっ、と息を荒げ、たまに「ん、ふっ」と小さく熱い吐息を吐いた。 「ん、、可愛い。好きだよ。えっちだね、義人」 「好きっ、久遠、好きだからっ、乳首いじめて、早くっ」 「煽らないで、傷付けそうで怖い。痛くしたくないよ」 「あんっ、乳首、吸われっんっ、吸われるの好き、あっ」 ぢゅうっ ぢゅるるっ ぢゅうっぢゅるっ 「ぁあっぁあっぁあっ」 緩急をつけられて乳首を吸い上げられ、舌先でコリコリとこねくり回されて、義人は脚の間に藤崎がいるのも気にせず、彼の身体を締め付けるように挟んだまま脚を閉じた。 そうでもしないと勃起した性器が暴発しそうなほど、藤崎の乳首の吸い方が気持ち良くて堪らない。 「左、も、ん、ぁはあっ」 左も触って、と言った瞬間に義人の腰に触れていた藤崎の右手が骨盤を撫で、脇腹を撫でて胸元まで滑ってきて、彼の左の乳首を親指と人差し指でキュウッと強めに摘んだ。 思わず舌を突き出しながら大きく喘ぐと、響いた声が恥ずかしくなって口を押さえる。 しけし、耳を澄ませても女の子達の高い喘ぎ声とバシャッバシャッと言う水の音以外は聞こえては来なかった。 「優しくなら噛んでもいい?」 「ん、噛んでっ、噛んで欲しい、あぅっ」 「可愛い。気持ち良いね?」 「気持ちいっ、ぁあっ、ひんっ」 くに、くに、と軽く甘い電流が走るだけの弱さで乳首を噛んでやると、義人は驚くくらいに肩を震わせて感じた。 藤崎は彼があまりにも愛しく、可愛く美しく見えて、そんな彼を汚しているのは自分だと言う背徳感と支配欲が満たされて満足しながらも、更に激しく乱れる義人が見たくなってきている。 「可愛い、ねえ、可愛いよ、義人。乳首が好きなの?噛まれるのが良い?」 「あ、ンッ、ぜんぶ、ぅっ、久遠がしてくれるの、全部、んふっ、気持ち良い、ぁあっあっ」 今度は反対で、左の乳首に吸い付きながら右の乳首を指先でこね、たまにピンッと下からはじいて揺らしてやる。 あれもこれも全部感じるらしい義人は息を荒くし、藤崎の濡れた髪を撫でながら快感に飲まれて喘いだ。 (どうしよう、こんな声出して、外なのに、これじゃほんとに変態だ、久遠とこんなことしてる、でも、でも、気持ち良くて、ダメだ、気持ち良い、) 「義人、余計なこと考えないで、俺のこと見てて」 「っん、ごめ、ぁあんっ」 肌を滑って降りた左手が、義人の大事なそこに触れる。 水着の上から撫でてから、そっと布をずらされ、ぶるんっ、とそそり立ったそれが露わになった。 「あっ、!」 「勃起してるね。こんなになるくらい気持ち良かった?」 「や、やめろ、あ、ぁ、あっ」 皮は綺麗に剥けている。 つるん、と外に出ているピンク色の亀頭がひくんっと揺れると、透明な液体がタラタラと尿道の入り口から溢れ出ていく。 反り返って義人自身のヘソの辺りに先端が擦れているせいで、白い肌にその透明なベトベトした液体が垂れていった。 「勿体ない」 「あっ、久遠だめっ、ああっ!」 根元を掴んで先端を腹から離すと、藤崎はそれを頭からぱくん、と口に入れてしまった。 どうにも、垂れていく先走りった液体が勿体なく思えたようだ。 「あうっ、!?」 ぐにゅ、といきなり先端の穴に舌先が押し付けられ、細かく振動するようにほじくり回されて義人の腰が跳ね回る。 脚の間にはまってしまった藤崎の頭を痛くないように抱え込み、また水面に映る情けない自分の顔を見下ろした。 真っ赤になった頬と、半開きになって喘ぎ声を漏らす口。 快感で細められた目元は、耐えきれずたまに目を閉じていた。 情けない。 情けなく、ぐずぐずに藤崎から快感を与えられ、抗う事もできずにされるがままに喘いでいる自分がいる。 「あっあっあっ、久遠、や、ごめんなさい、あっ、声出ちゃう、声、抑えられない、あっ」 「んっ、、いいよ、義人。ちゃんと聞いてるから、小さくても嬉しいから声聞かせて。すごく興奮する」 「あ、あっ、久遠好き、好きいっ、あっ、それダメ、だめ、ほじるのだめ、ぁあっあんっ」 執拗に尿道の入り口を舐め回される。 根元を掴んでいる手も親指と中指で輪っかを作ると、口に入っていない部分、亀頭から下全てを上から下まで丁寧に扱き始めた。 時折り裏筋をゴリ、と撫でられるのが気持ち良く、とうとう義人がカクカクと動物の交尾のそれのようにピストン運動をし始めてしまった。 「あっあっあっあっ、久遠、あっ、出る、イク、寸止めばっかで、んあっ、パンパンだったの、来ちゃう、あっ」 「んー、、ん、なんて言うの?」 藤崎は性器から口を離して義人に問いかけるたび、舌先で彼の亀頭を舐め合わしつつ、左手を激しく速く上下して射精を煽っている。 「あ、や、こんなとこでっ、あっ、外なのに、誰か、きっ、聞いてるかも、あんっ」 「ん、じゃあ、イクのやめる?」 ぢゅるるるるっ、と音を立てて肉棒の先を吸い上げると、ビクンッと義人の腰が跳ねた。 「ぁあうっ!やだっ、やだやだやだあ、も、イク、絶対イク、キちゃってる、玉がぎゅうってしてるからあっ」 「じゃあ言って?聞きたいよ、義人。なんて言うの?」 藤崎が急かしているのは、先程言いたくないと言った例の台詞だ。 浮気防止も兼ねて教え込んでいる為、藤崎としてはこのひと言がどうしても外せない。 また、これを言う事で教え込んだ記憶が蘇るのか、義人は淫乱さが全面に出て、セックスに対しての意欲が変わるのだ。 「あっはあ、んっあっ、あっ、久遠、イクっ、イかせて、お願いっ」 「言って、義人」 「んっんっんっ!イって、い?久遠、イって、いいですか?お願い、も、」 「大好き。いいよ」 ああ、やっと聞こえた。 藤崎は返事をするなり義人の性器を喉の奥まで咥え込み、吸い上げて口内の皮膚と性器を密着させると、舌を器用に動かして刺激し、義人をそのまま絶頂させた。 「あっあっ、そんな、じゅーって吸わな、でっ、あっ、んぁっ、えっ、ゲホッ、ん、ゲホッ、んんっ、んんんっ、イク、イきます、久遠見ててっ、久遠、久遠、久遠っ!好き、好きっ、すご、くるっ、あっ、くるうっ、やだ、キちゃう、キちゃ、う、あ、、好き、ぃ、あ、、あぁあああっ!!」 「ンッ!」 びゅううっ!と藤崎の口内で義人の性器から射精が始まる。 濃くて粘りのある大量の精液が飛び出して、藤崎の上顎の奥へ当たり、彼は落ち着いてそれを飲み込んでいく。 (可愛い。すげー出した。溜まってたのかな。俺が溜めさせてた?) ゴク、ゴク、と藤崎が精液を一滴残らず飲み下し、尿道に残った微かなそれも全部自分のものにしようと、ふにゃふにゃになり始めた義人の肉棒を更に吸い上げる。 「んぁあっ!?」 息を整えたくて動かず静かにしていた義人は突如強い刺激を受けてしまい、大きな声を上げてしまった。 「く、久遠、もう出ない、だめ、やめてっ」 「ん、、んー、、」 尚も吸い付いてくる藤崎の頭をグイグイと押すのだが、イッたばかりでまったく力が入らず、結局肉棒の奥の奥まで吸い出された。 「吸うな、出ないってば、ぁん、んっ、いやだ、気持ち良い、お願い、また、勃起しちゃうから、久遠っ、あ、」 「、、、ん、」 ちゅぽんっ、と音がすると、やっと藤崎が義人のそれから口を離して解放した。 「はあ、、はあ、、」 義人は愛でられ続けてクタクタになった自分の性器を見下ろし、肩で息をしながら視線を上げてプールの中に立っている藤崎を見つめる。 彼は舌でべろ、と唇を舐め、満足げに微笑んだ。 「ごちそうさま」 「ば、バカ、、はあ、、」 人の性器を散々にしゃぶって舐った後ですら、藤崎は美しく見える。 義人は自分の射精は終わったものの藤崎のはまだ終わっていないな、としっかりと頭で考えており、藤崎が射精するとなれば、やっと後ろの穴にあれを挿れてもらえる、とまた穴をキュッと締め付けていた。 「ん、、義人。中入らない?」 「えっ、、?」 このままここで挿入までするのだと思っていた義人は少し寂しそうな表情をして首を傾げ、彼を見下ろした。 義人の脚の間に立ったまま、藤崎はふにゃふにゃになった彼の性器に手を伸ばし、親指と人差し指でつまみ上げると、ちゅこちゅこと指2本で扱き始める。 「あっ、やっ、久遠、何で?久遠は、?」 ぴくんっぴくんっ、と反応しながらされるがままになっている義人は許しを乞うような視線で藤崎を見つめ、またゆるゆると腰を揺らした。 その腰の動きがいやらしく、自分を誘っているようにしか見えない藤崎は、バレないように唾をごくんと飲んでから微笑んで口を開いた。 「中に入って、今度はゆっくりセックスしたい。義人が喜んでくれそうなものたくさん持ってきたんだよ?」 「っ、、じゃあ、あの、キスして」 「ん。普通の?」 「んーん、えろい、やつ、」 「ん、おいで」 義人が屈んで藤崎の唇を奪うと、すぐさま下唇が舐められた。 微かに口を開くと分厚い舌が中にねじ込まれ、掻き回すように口内にある義人の舌を愛撫し、絡んで、吸い上げてと繰り返される。 「ん、ふっ、、んっ、」 「ぁああっ、イクッ、イクイクイクぅうっ!!」 2人が夢中でキスをしている間も、両隣のヴィラからは何回戦目か分からない絶頂の声が微かに響いていた。

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