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第10話
頭の上にあるバッグからブーブーとバイブ音が聞こえる。
それは消えてもまたすぐ聞こえてくる。
『お義母さん』が出て行ったVIPルームは、バイブ音の他に「ちゅっ、ちゅっ」立てるリップ音とそれに併せて「あっ、あっ」と喘ぐ僕の声が聴こえる。
「沢山印を付けられて、柊君のご主人様は君の身体に夢中なんだね」
肌にキスを落とされながらシャツとズボンを脱がされ、僕の身を纏うものはパンツだけになっていた。
僕は背後から覆い被さってきた逢坂様から逃れようとするけど、薬で敏感になった身体は触れられるだけで力が抜け上手く動かせない。
前に回された指が僕の胸の尖を見つけ、爪で弾く。
「ひやぁっ、あ、あ……」
「柊君の乳首 は前より敏感になったようだね。僕がやってあげたかったな」
「い゛っっ」
再び尖を指が触れられると食い込むほど爪を立てられ血が滲む。
そのまま身体をひっくり返されると胸から脇にかけ赤い筋ができた。
見上げた逢坂様は、嗜虐的な目を僕に向け舌舐めずりをした。
逢坂様は水割りを一口含むと、僕の顎を掴んで口を少し開けると唇を合わせた。
隙間なくピッタリと合わされて、隙間から水割りを流し込まれる。
喉の奥に溜まるそれ飲み込むと、苦味と喉が焼ける様な衝撃で僕は咳き込んだ。
「うっ、かはっ…ゲホゲホッ」
「お酒弱いのか?なら今度酔って乱れるところも見せてもらおうかな」
お酒が入った胃は燃えるように熱くて、むず痒い様な疼きが更に強くなった。
「あっ、あ…やめっ…やぁぁ」
逢坂様は血が滲む胸の尖をねっとりとねぶり、その刺激にピクピク反応する僕の姿に楽しくなったのか、ふふっと鼻で笑った。
その鼻息にすら僕の背筋はゾクゾクする。
「此処もすっかりびしょ濡れだね。柊君、そんなに気持ち良かった?」
僕のパンツの濡れた部分を撫でると、布地ごと強く握ってきた。
「んぐぅっ、はあっ、やっ、ああっ」
「グチャグチャ厭らしい音が、柊君をより妖艶に見せるね」
しばらく胸の尖を舌で転がされながら下を揉まれ、中心から溢れた蜜がパンツを汚す。
逢坂様は、布地を押し上げるパンツの中に手を差し込んで僕のものを取り出した。
「あの頃は慎ましいサイズだったのに大人らしくなったね」
「も、もう、やめ…」
逢坂様の身体は僕の下半身に移動して、パンツを取り去った。
脚を左右に大きく開かれ、内腿をペロリと舐められると腰が跳ねた。
すぐに強く吸いつかれ、膝がガクガクする。
「あ、やだ…つけ、ないで……」
「ここにも沢山印があるんだ。今更一個や二個増えたところで分からないさ」
そう言い、更に中心に向かって吸いつく。
根元までいった唇は僕の反り上がった中心に移動し、その先端を舐めた。
それだけでドロっと蜜が溢れた。
「すごい反応だ。あの頃はオプションになかったからできなかったけど、僕はあの頃から君のこれをずっと食べてみたかったんだ」
「うあああっ……」
裏筋を舐められた僕の中心は、そのまま逢坂様の口の中に消えていった。
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