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第59話

創士様と少し気不味い週末を過ごして以降、僕たちの生活はすれ違うようになった。 僕は平日2〜3日と土日のランチタイムのみだったりディナータイムのみだったり、通しだったり、人数が足りない日に出勤した。 それは思っていた以上に大変で、家に帰りシャワーを浴びる頃には眠気との戦いになる。 そのため、授業の復習や課題はバイトのない日に纏めてやった。 その間も2度、逢坂様の呼び出しがあった。 僕はバイトと偽って行った。 ❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎❇︎ 「柊、お疲れのようだね」 「………ぁ…」 「なんでダンマリなの?」 「逢坂様には関係ありませんか…んぁっ」 このやり取りも、たぶんあと一回。 そう考えながら、薬で拓かれた身体に与えられる刺激に耐えた。 何も言わない僕の口を割らせようとゴリゴリと中を抉られ、喘ぎ声だけが漏れた。 「ねぇ。柊、僕の元に来ないかい?」 「何を…?」 あり得ない提案を耳元でされ見上げると、逢坂様が薄笑いを浮かべていて背筋が一気に冷えた。 「だから、創士様()から僕に乗り換えないか、って相談だよ」 「…あり得ません。お断りします」 「えー、もう少し考えてよ」 「い゛あっ……。それ、()ぁ…」 先に入っていた小型ローターは逢坂様のモノで奥の奥まで押し込まれ、そこで不規則に振動する。 コードが付いているとはいえ、こんな激しくして、もし切れてしまったら、もしこのまま出てこなかったら、と考えたら怖くて涙が滲む。 それに、慣れないバイトで疲れが残る身体は、少しの振動でも声が抑えることができなかった。 その全てに逢坂様は興奮し、いつも以上に僕の中を激しく掻き回した。 「次は特別なことをしようと思うんだけど、いい?」 いつも通り、勝手に僕のバッグを開けてお金を入れた逢坂様は、帰りの身支度をする僕に声を掛けた。 もう色々と十分やったのにまだやりたいことがあるのか? 「もう、十分じゃないですか。僕はもうーー」 「次はきっと最後になる。…ダメかな?」 珍しく殊勝な声は疑いしか湧かない。 そうやってまた僕を騙すのか? もう、嫌だ。 あ…… もう、……だ。 「柊?」 腕を掴もうとする手を、僕は思いっきり振り払った。 そのまま体の力が抜け絨毯に膝跨いた。 「お、お願いです。…今日で最後にしてください」 僕はその場で土下座した。

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