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第112話

2日連続は疲れる。 けど……幸せだ。 「……ぎ?ーー柊?」 「ふぁい。……あ、すみません。眠ってしまいました」 「いやいいよ。無理させたのは俺だから」 そう言うと、僕が湯冷めしないように肩にお湯をかけてくれる。 それが気持ちよくてまたウトウトしそうになっだけど、お尻に当たるものが少し硬くなっていることに気づいてちょっと目が覚めた。 「柊、聞きたいことがあるんだが」 「何ですか?」 振り返ると、困ったような顔をした創士さんの目と合った。 「話を掘り返すようで申し訳ないんだが……、柊が出て行く前の日少し様子がおかしかったのがずっと気になっていて……今更だが、何があったのか教えてもらえないか、な?」 「あーー……」 「あっ、いやあの時も逢坂と会っていたとか本気で疑ってた訳ではなかったんが……ただ冷静になったらちょっと、ちょっとだけ気になってて……」 「ふふっ。逢坂様とは本当に会ってませんよ。あの日はーー」 僕はあの日あったことを話した。 創士さんは途中険しい顔で聞いて、僕が話し終えるとふぅっとため息をついた。 「柊はどう思った?」 「どうって?」 「その日会った女性がお前の母親だと思うか?」 「……わかりません。……あの時はすごく混乱してて……あ、でもちょっとは考えたかも……でも」 「でも?」 「違う、と思います。何故って聞かれたら、よくわからないですけど……」 「そうか……」 創士さんはフッと笑って優しく頭を撫で、額にキスをした。 「その感は当たっているよ」 「創士さんは知ってるんですか?僕の本当の母について」 「ああ、以前気になってお前の両親について調べてもらった。知りたいか?」 「……知りたくない……って言ったら嘘になりますが、知りたいわけでもなくて……」 「もう上がろう。続きはベッドで教えるよ」 創士さんは僕を抱き湯船から立ち上がった。

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