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第9話
「美樹様、今日から花嫁修業をして
もらいます」
『花嫁修業?もしかして正妻になるから?』
この間、帝に会った際正妻になれ
と言われてしまった。
何という事だ。僕男なのに。
『断る事は出来ないの?』
「はい。出来ません。
もし、断れば・・・」
『断れば・・・』
「刑務所行きか死刑です」
『はぁ、何で帝は好きになったの
かな?不思議だな』
「美樹様は優しいし、帝を
楽しませる力があるのですよ」
前の事を思い出すと、恥ずかしさが
込み上げてくる。
「ですので、今日から
始めます。まずは裁縫
からいたしましょう」
『はーい。諦めます』
それから、毎日勉強や裁縫、掃除
洗濯、料理など、色々な事をした。
そして、ある日
「今日、帝がいらしゃいます。
準備をいたしましましょう。」
『分かった。何か緊張するなー』
「大丈夫ですよ。色んな事を
美樹様は習得しましたから」
『そうだね。粗相のないように
しないと』
これから、起こる事件を知らずに
帝を待っていた。
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