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第8話 ブラックボックステスト

 あそこは、魔法(マホウ)使いが(ヒソ)かに立ち寄る場所といっても過言(カゴン)ではない。今日もワイを(イヤ)す店員さんが待っているであろうお店に足を運んでいた。  現段階ではご無沙汰(ぶさた)状態の上に、無防備(ムボウビ)環境(カンキョウ)(タズサ)わってきた為、(アヤ)うく手を出そうとし始める。 「たまらん」  それにしても、たった一人のおとこの為に空気を一変する感覚は戸惑(トマド)いを隠せない。  例えば、後輩に対して醜態(シュウタイ)をさらす。上司に歯向かう、そして間違った態度で反感を買い。負のスパイラルに(オチイ)る。  なんてアホな営業マンなのだろう。自分優位に時間を使う常識。それとも、あらゆる手段を確保する為に時間を割くのか。目的地へと近づくにつれて忘れてゆく、足音とともに。

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