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幼馴染み_16

それからクレープを食べ終えた俺達は薫が見たいと言った花の場所へ。 人気の花なのか数組のカップルがその花壇を囲っていた。 …………皆、楽しそうだな。 手を繋いだり、肩を寄せ合ったり、皆幸せそうだ。 その中でも俺の目が釘付けになったのは一組の男性同士のカップル。見るからにαとΩだと分かる。 αとΩ、か。こうして見てもお似合いだ。 男女のカップルにだって見劣りしない。 もし……もしも、薫に番が出来たら……。俺はその時も今と同じようにお似合いだと思えてしまうんだろうか。 「――――ぅ」 「…………」 「――……ろう」 「…………」 「――壮史郎ってば!」 「――え…………?」 突然耳に届いた声と回る視界。 次の瞬間には視野いっぱいに広がる大好きな薫。 「見すぎ。あんまりジロジロ見たら失礼だろう?」 「あ……ぅ…………」 薫、顔近っ……こんな近くで……うっ、格好良い……。 両手で包まれた頬がじわじわ熱くなる。 まつ毛の長さも、瞳の色も、唇の形も昔から変わらないのに毎日毎日好きになる。 「壮史郎?聞いてる?」 好きで好きで堪らないから、溢れて落ちて、行き場を無くしていく。 「………………き」 「?」 「好きだ。好きなんだ……毎日、毎日好きになってしまう。俺は、どうしたらいい……?」 「…………」 「足りないものがないって言うなら、俺はどうしたら薫に好きになってもらえる……?俺は、どうしたら……恋愛対象として見てもらえるんだ……っ」

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