2 / 6
覚醒
「───っはぁ!・・・はぁっ、はっ・・・」
俺の腕が突き破ったのは、白く細い蜘蛛の糸みたいなのが何重にもなった壁だった。
壁から這い出ると、俺を閉じ込めていたのは大きな繭 だったらしく、湿った身体にほどけた繭糸がまとわり着いている。
うぇ・・・身体中べったべた・・・。
なんで俺、繭なんかに閉じ込められてたんだ・・・。
「魔王様がお覚醒 めになった!」
「お待ちしておりました魔王様!」
・・・はい?
あ、俺の事?
ちょ、何か強そうなヤツらがいっぱいいるんだけど・・・。
「あ・・・ぁの・・・」
「直ぐにお身体を綺麗に致します」
「あえ?な、ちょっと・・・っ」
近くにいた銀髪のイケメンが、軽々と俺を抱き上げた。
嘘だろ、お姫様抱っことか勘弁してよ・・・。
つか俺ハダカなんだけどっ!?
そのまま、大理石か何かで出来てそうな風呂場に連れてこられた。
まあ、取り敢えず身体に付いたべったべたを洗い流せそうだ。
「え、ちょ、なにす・・・」
「お任せください」
俺を姫抱きしてきた銀髪イケメンが、徐 に身体に触れてきた。
お湯に浸したタオルっぽいので俺の身体を拭ってくる。
俺、風呂は独りで入りたいんだけど。
「身体くらい自分で洗えるから・・・」
「どうぞ楽に」
「んぁ・・・っ!?」
どこ触ってんだよ!!?
い、いきなりで変な声出ただろっ!
「ゃだ、やめ・・・ぁんっ」
温かいタオルで乳首を弄られながら、もう片方の掌で急所を握り込まれてる。
何で、こいつ、なに考えてんだ・・・っ!?
「ゃ・・・はなして・・・ぅああっ!」
うそ、嘘だ、そんなトコに、指入れてくるなんて・・・!
あまりの出来事に頭も身体も対応できない。
ろくな抵抗も出来ず、ソコへの侵入を許してしまった。
「魔王様、私を求めてひくついていますよ。すぐに注いで差し上げます」
「やぁっ、抜い・・・てぇっ、あぁうっ!」
指を3本に増やされ、容赦なく胎内 を押し広げられる。
こんな事されてんのに、なんで、何で俺・・・。
「指では我慢できませんか?では、どうぞお召し上がりください」
「んぁっ、だめ、やだ・・・ゃあああっ!」
侵入 ってきた。
熱くて、デカくて、信じられないモノが。
俺のナカに、挿れられちゃった・・・。
「ひ・・・ぁあっ、ゃ・・・んっ、ぁんっ」
後ろから、犯されてる。
なんで、俺、魔王様なんじゃなかったの?
だって、こんな、こんな事されて、キモチイイとか思ってる・・・。
これじゃ、まるで・・・。
「魔王様はサキュバスなのですから、こうして我々が、精力を注いで差し上げる必要があるのですよ」
「あっ、ん・・・さきゅ、ばす・・・?」
そんな・・・。
じゃあ、ランダムに選択された種族が・・・淫魔だったって事・・・?
魔王なのに!?
え、待って、やだ、リセットさせてっ!!
「んぁあっ!だめぇっ、そんな、激し・・・っ、ひあぁあ───っ!」
どくどくと、熱いのが腹のナカに出された。
完全に犯された・・・。
なのに、何で俺、満足感に浸っちゃってんだろ・・・。
これから俺は、この新たな世界で、思ってたのと全く違う魔王生活を送る事になったのだった。
ともだちにシェアしよう!