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懐柔
遠くで、誰かが呼んでる。
俺を、呼んでる。
起きなきゃ・・・。
「魔王様!」
「・・・ん・・・、じぉ・・・?」
自室のベッドで目を覚ますと、目の前にはすっかり見慣れた銀髪イケメン。
いつもは涼しい顔してるくせに、今は心配そうに眉を寄せてる。
そんな顔、初めて見た。
「ど・・・した?」
「申し訳ありません、助けに来るのが遅くなってしまって。もう大丈夫です、あのトカゲは追い出しました。胎内 に出された精液も全て綺麗に致しましたので、ご心配なく」
とかげ?
せーえき?
なんのこと・・・?
「とかげ・・・って?」
「畏れ多くも魔王様を孕ませようとした、黒いトカゲです」
「はら・・・ま・・・」
・・・・・・あ、ぼんやり思い出してきた。
いや、いい、これ以上は思い出したくない忘れたい。
「もお、あいつ、こない?」
「はい。二度と魔王様には近付けません」
はぁ───・・・よかった。
さすがにアレはキツ過ぎた。
しかも俺、すげー消耗してるし。
腹減って眩暈する・・・。
「なんでヤったのに、俺が消耗してんの?」
「相手がトカゲだからです。アレは特殊ですから。貴方の力を奪った上で、貴方の身体を造り変えようとしていました」
「つ、つくりかえるっ・・・て?」
「胎内 に子宮を造ろうとしたんです。散々辱しめ、気絶した貴方を巣に連れ帰り、子を産ませる気だったのでしょう」
一気に青ざめる俺。
そんな、そんなことって、できんの?
異世界ってコワイ・・・。
「え、で、できて、ない、よね、し、しき、きゅ、しきゅ・・・」
「ええ、まだ」
まだ・・・って、いつかできんの!?
嘘だろやだやだぜったいヤダっ!!
「やっ、やだっ!まじでそんなの嫌だ!!」
「大丈夫ですよ、貴方が望まない事はさせません」
そう言って、ジオが俺の頭を撫でた。
・・・なんだろ、ちょっと、安心する。
ジオなら、俺のこと、守ってくれるよーな気が・・・する。
「・・・じ・・・ぉ・・・」
「さあ、空腹でしょう。私が満 たしてさしあげます」
「いらねーよっ!!!」
あぶねー騙されるとこだった。
こいつ、やっぱサイテーだ。
「しかし魔王様、かなり魔力を失っておられますので・・・」
「そんなっ・・・の、わかってる・・・けど・・・」
確かに、かなりダルい。
正直ちょっとフラフラするし、気が遠くなりそーだし、ぶっ倒れそーだし・・・やばそう。
魔王でも、死ぬとか、あんのかな・・・。
あ、でもそしたら再転生してもっと強い種族にチェンジできるかも・・・。
「魔王様、私は貴方がお覚醒 めになるのを300年待ちました」
「・・・え?さ、さんびゃく・・・?」
「貴方がお覚醒めになったら、どんな事をしても、貴方のお側で貴方をお守りすると誓いました。貴方無くして私に存在意義など無いのです」
「・・・ジオ・・・」
そんな真剣な眼差しで、そんな事言うなよ。
死んだら再転生とか、安易に考えた俺が悪かったから・・・。
「・・・ゎ、わかった、俺も、その、ちゃんとするよ、魔王・・・」
「ありがとうございます。では、召し上がれ」
「んぇ?ちょ、や・・・あぁっ!」
この挿入は、俺を生かすため、なんだよな?
俺が大人しくしてんのをいいことにガン掘りしてきてるけどさ、これって俺のためなんだよな?
だったら、もっと・・・。
「んぁあっ、ゃあっ、も、ゆっく・・・りぃぃっ!」
「ココを抉りながら、奥までされるの、好きでしょう?貴方を満足させるのも、私の仕事ですから・・・ねっ」
「ああぁんっ!」
あーくそ、ほんとムカつく。
結局好き勝手されてんのに、やっぱキモチイとか思ってる自分に腹立つ。
宣言通り、イイトコ抉りながら奥を突かれてイかされて、腹一杯にジオの魔力を注ぎ込まれた。
・・・今のとこ、ジオのが一番美味 いなとか思ってる俺、最悪だ。
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