「あっ、んぅ……」 「礼央さんっ、礼央さん……」 　 　ゆっくりとなかを進んでいく渚のものが、前立腺を先端でごりごりと押し潰していく。 　その刺激で、頭が蕩けそうになる。その間に渚のものは根元まで挿入ったみたいで、下生えがあたった。 　 「はあ、きもちいい、礼央さん……」 「も、はやく動け……」 　 　ゴム越しなのにあつい。なかを渚ので目一杯広げられているこの感覚は、訳が分からなくなるほど気持ちが良いから、ほんとに嫌になる。 　ずるりと勢いよく渚のものが引き抜かれると背骨から痺れるほどの快感が伝って「あぁっ」と大きな声が出てしまった。 　ぱちゅぱちゅと水音を立てながら、激しく抽挿を繰り返されると、もうどこもかしもこ気持ち良くなって頭がバカになる。 　 「あっ、あっ……、なぎさっ、んっ、ゆっくりして……」 「もー……、はやくとかゆっくりとか、無茶言わないでください、よ」 　 　渚は止める気はないみたいで、ぱんぱんと肌がぶつかる音が部屋に響く。 　 「んっ、あぁ……っ」 　 　なかを擦られるのが、こんな気持ちよくなるなんて知らなかった。知りたくなかった。 　頭が真っ白になる。もうはやくいきたい。 　 「はっ……、礼央さんっ」 「あっ、ああっ！」 　 　ゴム越しにどくどくと熱が放たれると同時に、自分のなかも収縮を繰り返して達してしまう。 　お互い肩で息をしながら、なかをうめていたものが、ずるりと外へ出る。 　 「んぅ……」 　達したばかりの敏感な身体は、それだけで快感を拾ってしまう。 　 「はあー、もうまじで礼央さんやばい。かわいすぎ、また俺元気になっちゃった」 「やだ」 「おねがい、礼央さん」 　 　いいって言ってないのに、礼央の身体は渚の侵入をいとも簡単に許してしまう。 　 「っ、んっ……！」 「礼央さん、すき」 　 　二人とも泥酔して一線を越えたあの日から、もう数えるのもめんどくさいほど礼央は渚と身体を重ねていた。 　そして、それが存外嫌じゃないと思っている自分がいて、ずっと目を逸らし続けている。