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第3話

「なつ、……き、にゃっァ、あ……! なつき、ぁ……なつ、きィッ!」 「ん。気持ち良いか? おれは、きもち、ィ……ッ!」  小焼はもう涙と涎でぐしゃぐしゃになっていた。  おなかいっぱいになるまでシてって、どういう意味かわかんねぇけど、あんまりにもエロい顔で言うから、暴発した。  おれ、こんなに早漏だったっけ? と、ぼんやりした頭で考えつつゴムを取り替え、これで3回目。  風呂で頭打ったんじゃねぇかな? 何か変なもん食べたかな? と考えるも、わからない。気持ち良くって、快感を求めて腰が勝手に動く。止められない。 「アッ、あ……! そ、こ……や、らぁッあ! あ! へ、ン、……にゃッ! る!」 「あー……気持ち良過ぎて、もたな、痛いぃっ!」  縋りつかれて、肩に噛みつかれた。  潤んだ赤い瞳が睨んでくる。腹の間で潰された小焼自身が震えていた。互いの腹に精液がついてるの、かなりえっちいな。言ったら殴られそうだから言えねぇけど!  エロ漫画でお馴染みの「パンパン!」という肌のぶつかる音が部屋中に響く。ベッドの軋む音にも興奮するし、目の前で乱れてる恋人にも駆り立てられる。  体位をバックに変える。小焼はもう力が抜けちまってるようで、腰だけを上げてくれたが、腕は折りたたまったまま。猫が伸びをしてるようなポーズになっている。  ローションを足して、ゆっくり押し込む。  小焼は激しくしてほしそうなんだけど、怪我させたくないから、なるべく早く、且つゆっくりに、ちんこを進める。  先のほうに引っ掛かりがある。この奥が、小焼の弱いところ。前立腺よりも気持ち良くなっちまうところ。襞に吸いつかれて、気持ち良いのはおれも同じ。  じゅぽん、と襞よりも奥に入る感覚がした。 「はー……はー……っ」 「奥まで入ったけど、大丈夫か? 痛くねぇか?」  小焼は荒い息を吐きつつ首を横に振る。どうやら痛くはないらしい。  尻を揉みつつ、ゆっくり律動を始める。内側がうねって、少し気を抜いたら簡単にもっていかれそうになる。きもちいい。腰、止まらねぇ。もっと小焼と繋がっていたい。もっと奥、もっと深く。 「ン、にゃぁっ、ぅあ! ……っ、ィッぁ……あああっ!」  数回弱いところを突き上げてやると、小焼はガクガク震えながら、吐精した。締め付けが強くて、またイきそうになったのをなんとか堪える。まだ、まだ、小焼と繋がってたい。もっと、乱してやりたい。  背中に唇を落としつつ、腰を押し付ける。もっと奥、もっと奥に。もっと深いところで繋がりたい。 「にゃ、あアッ! ああ! なつ、き、やら! そこ、ヘン……に、にゃ……ぁっ! アッ!」 「大丈夫だ! たとえ変になっても、おれが面倒みっから!」 「なつき、な、つき……! ひ、ァッあ! イッ、く、ャ、また、イッ、ンッん!」  あの枕そのうち破れねぇかな。  小焼は、どろどろのとろとろ。ところてんのようになってる。もう脚に力は入らなくなったようだ。完全に、なんか、エロい! 「小焼、すっげぇエロい……」 「ばかぁ!」  こういうのには返事してくれんだな。  小焼の手が後ろに伸びたから、掴んでみた。あったかい。手繋いでセックスしてるって、すごい恋人感がする。 「あー、だめだ、もっ、イクッ!」 「ひっ! ぁ、あああ! ァッっ、ああ!」 「ふぇっ?」  最後のひと突きが効いたようで、小焼は失禁していた。漏らすくらい感じてくれたようで嬉しい。枕に顔を埋めて、ぐずぐずになってる姿もかわいい。  まだヤりたいけど、3回までって約束だ。今なら4回目をしても許されるかもしれねぇけど、後が怖い。頭も冷えてきた。スーパー賢者タイムかな。  そこら辺に散った使用済みゴムをゴミ箱に放り込む。よし、入った! 「小焼。どっか痛いとこねぇか? 大丈夫か?」  小焼は枕に埋まったまま首を横に振る。痛くは無いんだな。まだ動けそうにないだけで。  ローションの垂れた太腿がめちゃくちゃエロい。こういう美術品! という感じのエロさだ。言ったら殴られそうだから、言わない。  確か、シーツは防水性のはずだから、拭き取ってやれば良いか。おれの精液で汚れたロンTで良いかな。タオルを新しく出すより、リサイクルリサイクルー!  汗をよく吸い込む素材だからか、尿も吸い取ってくれた。これで完璧だな!  小焼はまだ動けないし、おれが洗い物を仕掛けといてやろっと。  風呂場で精液やら尿にまみれたものを手洗いしてから洗濯機をセットした。こういう洗剤とか柔軟剤から「あー、ひとん家の香りだー!」って思う。  部屋に戻る。小焼がベッドに座っていた。 「座って大丈夫か?」 「大丈夫ですよ。何の心配ですか」 「いやぁ、なんか、気になったから」  もう普段通りだ。さっきまでのとろとろにゃんこは消え去った。  キスしてみる。軽く舌を噛まれて、痛い。熱が絡んでくる。気持ち良い。すごい幸せだ。 「お腹いっぱいになったか?」  睨まれる。濡れた赤い瞳が宝石のようで、怖いくらいに美しい。  腹の虫が鳴いた。……腸が元気良く活動を始めたかな。突き上げた刺激で元気いっぱいの様子だ。  小焼は、きれーに割れた腹筋を撫でて「まだ」と呟いた。  

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