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第28話
「黄嶋君、黙って座ってるのに飽きちゃってたね。ああいうところ、本当に可愛いなぁ」
そんなはるか先生を、園長先生が微笑ましい、といった感じで見ていた。
「基本同レベルなんだよ、春楓は」
「でも、黄嶋君はちゃんとひとりひとりをちゃんと見て指導してくれているし、ピアノに関しては言う事なしで保護者からの信頼も厚い。君は彼から学ぶ事はまだまだ沢山あると思うけど」
「はいはい、わーってるよ、オヤジ」
紺野さんは園長先生からの言葉に面倒くさそうに答えると、立ち上がって書類が並べられた棚の方に歩いていく。
「もも先生、君の暮らす家を見せたいんだけどいいかな?」
「あ、はい、よろしくお願い致します……!!」
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