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第65話
それからすぐ悠太郎がトイレに行きたいというので、ぼくは浩に待っててもらって悠太郎をトイレに連れて行った。
「パパ、おひっこししてからずっとたのしいね」
一緒に手を洗っていると、悠太郎が笑顔で言ってくれる。
「そ…そうだね、パパも悠太郎とずっと一緒にいられてすごく楽しいよ」
ぼくは悠太郎の言葉に胸がいっぱいになり、泣いてしまった。
「パパ、どうしたの?」
「あ、ごめんね、お水が目に入っちゃって痛くなっちゃった」
慌ててハンカチで顔を拭いてなんとか涙を押さえると、ぼくは悠太郎と手を繋いで浩と待ち合わせした場所に向かった。
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