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第73話
「かんぱーい!!」
今日の音頭は、はるか先生に教わった悠太郎が取る事になり、その可愛い姿をぼくはスマホで撮影していた。
「親バカだな」
隣に座った浩がビールの入ったグラスを片手にそんなぼくを見て笑ってくる。
「自覚してるから」
ぼくは、はると先生が用意してくれたスパークリングワインに口をつける。
「……あ、美味しい……」
こないだのとは違う、レモンの味がする白いワイン。
爽やかですごく飲みやすいなぁって思った。
「それは良かったです。もも先生はスパークリングならワイン、大丈夫そうですね」
「はい……」
はると先生の笑顔に応えるぼく。
でも、カクテルやチューハイよりはたくさん飲めないかも。
それにこないだは途中で寝ちゃったから気をつけないと。
あ、でも、寝ちゃったから浩との距離が縮まったのか。
……なんだか、ぼくの中で浩の存在が日に日に大きくなっていってる気がする。
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