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第75話

浩とそれぞれ個別に荷物を取りに行くのかと思っていたら、ぼくの家に行ってから浩の家に一緒に行く事になった。 「お邪魔します……」 ぼくの家から歩いてすぐ近くの高そうなマンションの1階が浩の家で、ライトブルーを基調とした、必要最低限のものしかないさっぱりとした部屋だった。 「綺麗にしてるんだね」 「まーな。お前ん家に行く以外は帰ってメシ作って風呂入って仕事するかゲームやるかピアノ弾いて寝るだけだからな。あとは春翔やオヤジとキックボクシングやりに行く事もあるけど」 「えっ!?浩、キックボクシングやってるの?」 リュックに荷物を詰めている浩の言葉にぼくはびっくりさせられる。 「あぁ。オヤジが一緒にやろうって言って始めたんだけど、結構楽しいぞ」 「そうなんだ……」 言われてみたら浩やはると先生って、はるき先生ほどじゃないけど筋肉ある方かも。 「ヨースケはピアノしかやってなさそうだな」 「や……っ、いきなり何するの……?」 荷物を詰めた浩はぼくに近づいてくると、ぼくが着ている白い長袖シャツを捲り、上半身をまじまじと見てくる。 「お前の上半身、見た事なかったなって思って」 「ひゃ……っ……!!」 鎖骨の辺りにキスをされて胸元を触られると、背筋がぞくぞくした。 「春翔んち戻る前に抜いてこうぜ?こないだみたいなチャンス、あるかどうか分かんねーだろ」 「あぁ……っ、でも……」 「……いいからこのまま気持ち良くなれって……」 「あ……うぅ……っ……!!」 悠太郎を待たせているのに。 ぼくは乳首にキスをされ、身体が震えてしまう。 初めてされたけど、こんなに気持ち良いものなんだ。 ぼくはその刺激に、何も考えられなくなっていった。

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