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第131話
それから2次会が始まって、ぼくはお風呂をお借りすると悠太郎をお風呂に入れさせてもらい、念の為持ってきていたTシャツとハーフパンツに着替えさせる。
お風呂に入るのも結構大変で動く度にあの存在を感じてしまい、時々動きを止めてしまう場面もあったけど、何とか堪えて悠太郎をお借りした布団に寝かせる事に成功した。
あぁ、ぼくもこのまま寝てしまおうかな。
添い寝しながらそんな事を考えていた時だった。
「このまま黙って寝ようとしてねーよな」
背後からいきなり抱き締められて振り返ると、そこにいた浩にそのままキスをされた。
「ひゃ……っ、んん……っ……」
絡んでくる舌からビールの匂いがして、それでますます酔っていく感じがする。
どうしよう。
先生方に見られてたら。
「んは……ぁ……っ……」
「目、覚めただろ?さっきあいつら3人で風呂行ったから起きろよ」
「う……うぅ……っ……」
ぼくは浩に引っ張られて身体を起こされる。
気のせいかもしれないけど、中のあれも一緒に動いている感じがした。
「そんなヤラシイ顔して、もう限界なんだろ?ヨースケ」
「ひ……ひろ……っ……」
やっと取ってもらえる。
そう安堵した時だった。
「やっぱりそういう事だったんだね、浩」
「!!!」
そこに、バスタオルを羽織った下着姿のはるき先生が歩いてくる。
「春希、お前、風呂じゃなかったのかよ!?」
「あぁ、そうだったけど、僕は今日のリレーで春翔に負けたから春楓とは後からじゃなきゃセックス出来なくなっちゃったんだ。だからさっさとシャワー浴びて出てきたんだけど……」
メガネをかけながら不機嫌そうに言うはるき先生。
先生は酔っているのか、ぼくがいるのに自分たちの関係を平気で話していて、その目はすごく冷たくて怖かった。
「浴衣の着付を教えた時からずっと思ってた。君がもも先生に手を出したんじゃないかって……」
「ひ……っ……!!」
「おい、春希、ヨースケに触んな!!」
ぼくははるき先生に腕を引っ張られ、その広くて厚い胸に顔を埋められてしまう。
「……人の家で春楓たちに手を出すなって言われてるもも先生に手を出そうとしている君にそんな事言う権利はないよ。僕、今すごくイライラしてるからこれ以上怒らせないでくれるかな……」
「うるせー!!こっちのセリフだ!!」
酔っているのか、浩がいつもより感情的に怒っている気がした。
そして、淡々と話すはるき先生がめちゃくちゃ怖かった。
「……そんな大声出したら悠太郎くんが起きて君がもも先生にしたかった事、出来なくなるんじゃない?少し落ち着いたら?」
「お前のせいだろ?いいからヨースケから離れろって!!」
「嫌だ」
はるき先生はぼくを抱きながら掴みかかってきた浩を避けて足払いで転ばせ、その背中を踏んずけて浩を押さえつける。
「クソ……っ……!!」
なかなかの音がしたのに、悠太郎は起きずにいた。
「キックボクシングを始めて日の浅い君が、ずっと相撲の稽古をやっている僕に勝てる訳ないじゃない。さて、どうしようかな……」
「せ……先生、やめて下さい。浩の事、離して下さい……!!」
ぼくが半べそをかきながら言うと、はるき先生はその大きな手でぼくの頭を撫でながら、
「……優しいね、君は。だからこそ、こんないい加減な奴に騙されたんだろうけど」
っていつもより優しい声で話してくれた……気がした。
「い……いい加減って……」
「あぁ、先生には話していませんでしたか。浩、園内で女性絡みの問題を結構起こしているんです。最近ようやく落ち着いたと思っていたんですが……まさかお子さんのいる君に手を出すなんて……」
「……っ、オレらで合意の上でヤッてる事だ。お前には関係ねーよ」
そう言って浩はどこからかあのピンク色のリモコンのようなものを取り出す。
「や……浩、それ……押しちゃダメ……っ……!!」
ぼくの言葉も聞かずに浩がボタンを押したのか、中のピンク色のものが振動する。
「うぅ……くぅ……っ……!」
知られたくない。
これで悦んでるぼくの姿、はるき先生に絶対に見られたくない。
ぼくは必死に唇を噛んで、はるき先生の胸に顔を押しつけていた。
「何か音がしますね……」
「ん……っ、ふぅ……ッ……!!」
ぼくの耳元で囁くと、はるき先生の手がぼくの下半身に伸びていくのが分かった。
「や……あぁっ、ソコ……触らないで……っ……!!」
ぼくは慌ててその腕を掴んだけど、ぼくの2倍くらいありそうなはるき先生の腕にかなうわけがない。
もう、ダメだ。
そう思った時だった。
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