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第21話***

 イったあとの独特の倦怠感にとろんとしていると、律がコンドームを破った。 「吉野くん、イったばっかだけど、頑張れる?」  ああそうか、せんせぇはまだなんだ。  ぼんやりとした思考でそれに思い当って、こくん、と頷いた。するとさっきまで解されていた後孔に熱いものが押し当てられる。指とは全く違う質量のものが、吉野のからだを強引に押し開いていく。 「い──っ」  反射的に悲鳴を上げようとして、ぐっと飲み込む。こんなの、律以外だったら無理だ。  額に浮いた汗を律が拭ってくれる。「やめる?」心配そうに尋ねられたから、「やめない」とだけ答えた。これだけ言うのも精一杯だ。 「せんせぇの、全部ちょうだい」  生理的に浮いた涙で視界が霞む。律がどんな顔をしたのかわからなかったけれど、また腹の中に異物が押し込まれる感覚がした。 「吉野くん、いい子」  汗で張りついた吉野の髪の毛を梳きながら、律がうわ言のように言う。そして細い吉野の腰を掴むと、「動いていい?」と訊かれる。そんな期待のこもった目で見つめられて、断れるはずがなかった。 「あ、……あ、あっ」 「んぁ、……ふぁ」  シーツを掴んで耐えていたら、律がちからがこもり過ぎて色を失くした指先を一本ずつ解いていって、律の首に回してきた。吉野も甘えて、律の首に抱きつく。 「吉野くん、いい子だから、ちょっと頑張って」  そう言われて、律の動きが激しくなる。ぐちゅ、くちゅ、と水音が立って、羞恥心を煽られる。耳元で聞こえる律の呼吸が荒くなる。律は今、吉野で感じているのだ、と思うと、吉野は多幸感と興奮のない交ぜになった感情に晒される。 「あっ、せんせ……っ」  もう無理です。と言うより先に、吉野は強い快感で目の前が真白になる。同時に腹の中で律が脈打つのがわかった。  ベッドの中で、律は頭を抱えていた。 「どうしたんですか、せんせぇ」  未だに腰から下が痺れたように痛むので、ろくに寝返りも打てない吉野が尋ねる。 「僕は吉野くんがせめてはたちになるまでは、手を出さないって決めてたのに」  そんなこと、吉野は初耳だった。「そうだったんですか」と答えながら、その割にはこの人大分乗り気だったな、と思い直す。 「でも、若い方がいいでしょ?」  そう言って吉野は手のひらを「パー」のかたちに開いて、律に見せる。その状態で反った指の角度が、親指なら十代で、というあれだ。律がそれを見て、露骨に呻いた。 「吉野くん、下品っ」  そんな律に、吉野は手を伸ばす。頭を撫でてあげる。 「大丈夫です。おじさんになっても、おじいちゃんになっても、僕はせんせぇが好きです」

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