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前編 真っ直ぐな想い/7

真島さんとこういうことになるのは、初めてじゃなかった。最初も、今日と似た形で真島さんに介抱されることになり、いつの間にか…。 ただ、本当に数える程度で、実のところ、真島さんが本気なのか遊びなのか、二枚目なのに独り身なのは女性に興味が持てないのかとか、本当は彼女がいるんじゃないのかとか、肝心なことは何ひとつ聞けずにいた。 …まぁ、忘れた頃にしか相手にされない時点で遊び相手は決まりだったし、俺も本気にしたことは無かったけど。 「…ほら、大丈夫か? 水飲め」 「んっ、ありがとうございます」 あれからタクシーを捕まえて、真島さんの家に辿り着いた頃には深夜二時を回っていた。 真島さんの家は、いつ見ても家具の少ないシンプルでオトナな内装で。生活感が感じられないと言えばそれまでだが、必要最低限の物だけを取り揃えた部屋は、実用性を重視した実に真島さんらしい造りだった。 酒を飲み終えてから少し時間が経ったことや、タクシーで多少眠ったこともあり、俺の意識は先程よりもかなり鮮明に、はっきりしてきていた。真島さんにもらった水も効いたようだ。 「シャワー浴びるか? …それとも…」 そう言いかけ、真島さんはソファに腰掛けていた俺をゆっくりと押し倒した。手に持っていたはずのグラスは、いつの間にかテーブルに置かれていて…。 「…このまま此処で?」 「えっ? あ、ちょっ…」

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