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前編 真っ直ぐな想い/11

「…好き、俊也さん」 背中に回された腕に力が込められる。それに反応するように頬にカッと熱が集まる。 「は、 離せっ! あ、あれだ、まだ酒が残ってるんだ、だから熱くて。そうだ、シャワー!シャワー浴びてくるっ!」 俺は腕を振りほどいて逃げるようにベッドから降りた。 「そういうと思って湯舟にお湯張っといたから、たまには浸からなきゃ駄目だよ~」 アイツと言えば、嬉しそうに緩んだ顔しながら人のベッドの上でヒラヒラと手を振って。 てか、何勝手に人ん家の水道使ってんだよ。お前は嫁か。 「姉貴のやつ、いったいどんな教育してきたんだ…」 湯舟に浸かりフッと一息つくと、自然に口元が緩んだ。 決してアイツがいつも通り元気そうだったからとか、そんなんが嬉しいわけじゃない。断じてない。 「そうだよ、別に俺は…」 まるで自分を言い聞かせるように呟くと、目を覚ますように湯舟で顔を洗った。 「ねぇ、俊也さん今日暇なの?」 「…んあ? …あぁ」 「じゃあどこか出掛けない?」 「…ん? …い」 嫌…と言いかけて、俺は隼人の誕生日プレゼントのことを思い出した。昨日ヒントらしきものは聞けたが、はっきりコレという物に辿り着いたわけではない。 (まぁ、こういうのは本人から探り出すのが一番良いか…) 結局その場のノリで、朝食後出かけることになった。

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