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第五章・5
「領収証にスタンプを? それも辛そうだな」
いつも寄り道をするカフェを素通りし、優希は要人へ気の毒そうな顔を向けた。
気の毒だったのは優希も同じで、こちらは5×5㎝の折り紙で延々ツルを作らされたらしい。
しかも、全部同じ色で。
「赤や黄色、桃色に橙色。みんな、やけに鮮やかな暖色系なんだ。せめて緑や青だったら、こんなに疲れなかったと思うよ」
僕はショッキングピンクの鶴を折らされた、と溜息をつく優希。
要人は、可哀想にと言いながらも、つい笑っていた。
「優希にビビッドカラーかぁ。この際、イメチェンしてみたら? 何なら猫カフェはまた今度にして、ピンクの服を買いに……」
そこまでで、要人は優希に小突かれた。
それ以上言ってくれるな、と口を尖らせている優希。
その表情に、要人は思わず小さな声を上げていた。
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