83 / 105

第六章 愛

 要人と優希が恋人として付き合い始めてから、3ヶ月が過ぎていた。 「今日の放課後、俺の部屋に来ない?」  そう言って、最近頻繁に優希を誘う要人。  優希はそんな要人の心の奥深くに気づきながら、そのつど彼の部屋へ遊びに行った。  お茶を飲み、お喋りをする。 「少し遅くなったな。何か、食べてってよ」  要人は、夕食まで優希に振舞った。  レトルトや惣菜がメインのメニューではあるが、それらは素敵に美味しかった。  要人が一生懸命に用意してくれた夕食だ。  文句のつけようもなかった。 「ごちそうさまでした」 「お粗末さまでした。美味しかった?」 「うん、とっても」  そしてデザートなど食べながら、またお喋り……と進むのが以前の優希だった。  だがしかし。

ともだちにシェアしよう!