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第六章・3

『ね、優希。そろそろ、俺の口の中も可愛がってよ』    迷う優希を、要人は待った。  唇を合わせ、舌先で優希の歯列をなぞりながら、彼の舌が自分の中に入って来るのを待っていた。  そろり、と優希の舌が、要人の唇を割って来た。  やり方は、解る。  散々要人が、お手本を示してくれたから。  今まで存分に、熱いキスをくれていたから。  優希は要人の咥内へ、静かに入って行った。  ようやくここまで、たどり着いた。  二人は要人の口の中で、舌を絡めあい擦り付け合った。  特に要人は、舞い上がった。  今まで一方的だったキスに、ようやく優希が交わってくれたのだ。  記念日にしたいくらい、嬉しかった。

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