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第六章・15

「優希、もう指三本入ってるんだけど、解る?」 「うぅ、勘弁してよ。何だか、僕……、もう……」  解ってる。  頬を染め、うっとりと潤んだ目は、物欲しそうに酔っている。  次にやるべきことは、決まってる。 「優希、挿れるよ。いい?」 「うん、大丈夫。……と思う」  とても言えない。  身体が火照って、後ろが疼いて、要人が欲しくてたまらないなんて。  早く、挿入ってきて欲しい。 (あ、入り口に。要人のが、当たって……。は、挿入って、く、る……ッ!)  ぬるぬるのオイルローションの助けを借りて、充分解された優希の中に要人が滑り込んできた。 「んッ、あ! はぁ、あぁ。あ、あぁ、あ!」 「大丈夫? 痛くない?」  全部挿れ終えた要人は、優希の顔を覗き込んだ。  涙と汗で、顔が濡れている。  手のひらで額に張り付いた前髪を整え、指で涙をぬぐってやった。  しかし、その眼差しは苦しげではない。 「要人。僕たち、やっと……、一つに……」 「うん。なれたよ、一つに」  ここからがまた、大変なんだけどな、と思いながら、要人は腰を退いた。  優希の内壁が引き攣れて、絡みついてくる。 「あぁあ! や、あ、あぁ!」 「うぁ。優希のナカ、すごい」  退ききったところで、再び中へ挿れる。  要人は、滑らかに抽挿を始めた。

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