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エピローグ・2
寝起きが良くない優希のために、朝食を作るのは要人の役目。
おいしくそれを平らげた頃には頭も回転してくるので、後片付けは優希の役目。
二人はうまく家事を分担しながら、同居していた。
「今日はどう過ごす?」
「食材を買い出しに行きたいな」
「その前に、映画でもどう?」
「いいね」
身支度を整え、外に出ると思った以上に冷えていた。
「少し、寒いな」
「もうすぐ冬だもんね」
休日だけに、映画館はやや混んでいた。
「何か食べる?」
「紅茶が欲しいな」
席に着き、辺りが暗くなる。
二人はその暗闇の中で、手をつなぐ。
要人は冷たい優希の手を、自分の体温で温めた。
そうしてもらうことが、優希は好きだった。
もう、何度こうやって手をつないでは放しただろう。
今では恋人同士のスキンシップを、自然に受け止める優希だった。
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