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君のほっぺたを食べたい
「……」
「……あの」
「……」
「……高岡さん」
「……ん?」
「何やってんすか」
「たべてる」
「いや意味が分かんない」
「伊勢ちゃんのほっぺ食べてる」
「……なんで?」
「伊勢ちゃんが構ってくんないから」
「……俺言いましたよね、もうすぐ中間発表あるからしばらく準備で忙しくなりますって言いましたよね」
「うん。それは聞いた。それは聞いたんだけど、こんなに放置されると思わなかったから」
「から、何すか」
「俺だって結構我慢したんだよ?」
「えっなに急にそのテンション」
「まあデートできないのはしょうがないとして、エッチくらいならできるかなとか思ってたんだけどそれもないし、コキ合いでもいいのにそれも付き合ってくんないし」
「いやだからこっちは……」
「分かってるよ分かってる、忙しいんでしょ。だからしょうがないかなって我慢してたんだけど全然触らせてもらえないってのはこっちも耐え切れないんすよね、だからキーボード叩いてる伊勢ちゃんを後ろから抱っこするくらいなら許されるかなと思ったわけよ、怒られるかなと思ったけど案外無抵抗だからあっこれ結構いけんなって思ってね、そしたらどこまでいけるのか試したくなるじゃん、だからっていきなり素肌とか触ったら怒らせちゃうだろうなと思ったからまず匂い嗅ぐところからはじめたのね、でも顔押し付けてぐりぐりやっても全然ツッコまれないからもうちょいいけるかなと思って、次は耳を触ろうとしたんだけど、伊勢ちゃん耳結構弱いでしょ? ほら今集中してるからさ、集中してるタイミングでいきなり性感帯責められたらさすがの伊勢ちゃんも集中力途切れちゃうだろうなと思って、だったら耳より先にほっぺかなって、でもほっぺつつくだけじゃなーって。だから食べてみた」
「……やば……ひとつも意味わかんなかった」
「疲れてるんだね、ちょっと休んだら?」
「いやそういうことじゃねえから」
「でもほら、休息は大事だよやっぱり。集中力もそんなに持たないでしょ? ちょっと休もうよ」
「つーか高岡さんがジャマしてこなかったら別に集中力途切れたりもしなかったんですけど! 高岡さんだって自分がレポート作成しているときはジャマしたらぶっ殺すみたいな空気出してるくせになんで人の作業はジャマするかな!」
「ジャマじゃないよ、疲れてそうだったからタッチセラピーで癒してあげようと思ったの」
「なんでもいいわ結果として集中力切れたんだっつー話ですよ!」
「とりあえず一回休もうね」
「……あんたは自分がされたら嫌なことを人にしちゃダメって教えられなかったのか……」
「うーんそんなこと教わった記憶ねぇな」
「うそつけバカあんたが忘れてるだけでしょあの優しいお母さんがこんなに大事なこと教えてくれないわけないでしょ!」
「おい……今からセックスするってときに母親の顔思い出させるなよ」
「いや今からセックスするのいつ決まったんですかこっちの意思も尊重してください」
「休憩休憩」
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