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ドンキホーテ【2】
「お、アダルトコーナーだ」
「あー……そうすね」
「入ろう」
「いやです」
「入るよ」
「強制じゃないすか! 別に用事ないのに……」
「あるよ。ほら早く」
「えー……ちょっ痛い痛い力が強いんですよ引っ張んないでください!」
「あっ伊勢ちゃん伊勢ちゃん」
「なんすか」
「来て来て」
「え?」
「見てほら! おもちゃのサンプルすげぇ色々あるよ!」
「あー……そうですか……」
「ぜんぜんテンション上がってないな」
「いや……あがんないでしょ別に、中学生じゃねえんだから」
「そういうこと言う? さっきコスプレんとこで散々わいわいしてたくせに」
「いやだってこれは……ガチすぎるっつーか……」
「……伊勢ちゃんさあ」
「はい?」
「どれ興味ある?」
「はっ!? いや興味とかないない!!」
「でも使ってみたら案外ハマるかもよ? これは? ゴツゴツのえぐめのやつ」
「いやいやいや、やだやだやだ無理無理無理」
「なんで」
「いやもう……だ、だってこんなんが入るんですよね……? 絶対無理……今だって……た、高岡さんのが入ってることだっておかしいんだから」
「いや、俺の入ってんだからここにあるの大体入るよ」
「ちょっと待ってアンタそれとんでもねぇ自意識過剰ですよ!」
「ははっ、いやでもほんと、ゆっくりやれば絶対痛くないしむしろ気持ちいいんじゃねえかなあ」
「えー……でも……」
「やってみたら楽しいって絶対」
「や、やです」
「怖い?」
「まあ…そうですね、やっぱ目で見るとえぐすぎて引くっつーか」
「じゃあこれなら怖くないってやつ選んでおいで。奮発して買ってあげるから」
「いやだからなんで何かしら買って帰る前提なんですか!」
「ほらこれとかこんな長いし奥まで入りそうだし、多分伊勢ちゃん好きだと思うけどなあ」
「嫌だって言ってんじゃないですか!」
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