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伊勢ちゃんの寝言

(あー……もうこんな時間か……最近寝付き悪いなあ……) 「高岡さぁん……」 「あれ、起きてたの?」 「んー……犬が……」 「え? 犬?」 「うん、来るんです、いっぱい」 「は?」 「犬が……色んな犬が」 「なに? 来るの? どこに?」 「ここ」 「あ……そう」 「うん」 「伊勢ちゃん起きてるの?」 「起きてる……」 「寝言? なにこれどっち?」 「起きてる……」 「……今日何曜日でしょうか」 「しらない……」 「今年西暦何年でしょうか」 「しらない……」 「……寝ぼけてるよね?」 「起きてる……」 「じゃあ犬ってなに」 「犬、来るんですよ……しらないんですか?」 「うん」 「えー……いぬ……来るのに」 「なに? なんの話? 伊勢ちゃん犬好きなの?」 「ふつー」 「じゃあ俺のことは?」 「すき」 「えっ!」 「……んー……」 「……ほんと? 好き?」 「すき」 「どんくらい?」 「かなり……」 「マジで?」 「うん」 「じゃあ俺とセックスすんの好き?」 「すき」 「好きな体位は?」 「のっかるやつ……」 「……騎乗位?」 「うん」 「騎乗位好きなの!?」 「うん」 「知らなかった……なんで?」 「きもちいから……」 「あ……そうなんだ……」 「うん」 「起きてるんだよね?」 「起きてる……」 「えーなんでそんな素直なの、いつもこういうこと聞くとキモイとか死ねとか平気で言うのに」 「言わないよ」 「あとナチュラルにタメ口だし」 「うん」 「……ねぇ伊勢ちゃん」 「んー……?」 「伊勢ちゃんはどういうとこどうされるのが一番気持ちいい?」 「んー……?」 「乳首? 耳? チンコ?」 「……おくの」 「おくの?」 「奥のとこ、ぐりぐりされるの……」 「なっ……!」 「……」 「そ、それされると気持ちいいの?」 「うん」 「ま、まじすか」 「うん」 「じゃ、じゃあ伊勢ちゃんあとさあ」 「……」 「い、伊勢ちゃん?」 「……」 「えっ寝た!?」 「……」 「待ってこんなタイミングで寝ないで!」 「……」 「えっ、ちょっと待ってまだ聞きたいことが……」 (……余計寝れねぇじゃねぇか……!)

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