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どんな子が好き?
(街中にて買い物中)
「うわー今の子めっちゃかわいー」
「え? どれ?」
「見ました? あの子」
「えーどれだ?」
「あっちの……ほら、信号んとこの、あそこの白いワンピースの」
「あー……ああいうの好きなんだ」
「可愛くないですか?」
「んー……俺あんま女の子かわいいとか思ったことないからなあ……」
「えーそうなんですか!? もったいねぇ! 人生損してますね!」
「そうか? 伊勢ちゃんはどういうのがタイプなの?」
「んーなんですかねー、なんか……元気系っていうんですかね」
「活発な感じ?」
「そうですね。あっち行きたいとかこっち行きたいとか連れ回すような……」
「ふーん……」
「なんかぐいぐい積極的な子とか、かわいいって思いますね」
「……あー……えっと」
「ん?」
「……今からどうしよっか」
「あー、そうですね、買いたいもの買っちゃいましたしねー」
「どっか行きたいとこある?」
「いや、特にはないですけど……」
「カラオケとか行く?」
「え?」
「あ、映画とかのがいいか」
「……どうしたんですか、めずらしいですね」
「そう?」
「高岡さんいっつもすぐ家帰ろうとか言うじゃないですか」
「いや……俺そうやってなんかいつも家にいてばっかだし、デートっぽいこととか提案するの下手だし……たまには」
「……もしかしてさっきの話気にしてます?」
「え? い、いや別に」
「そんなことしなくても高岡さんは今のままでいいですよ」
「……いや……別にそんなつもりじゃないけど……」
「高岡さんは特別なんで」
「………………あ、そう」
「……」
「……なにニヤニヤしてんだよ」
「いや、高岡さんもかわいーとこあるんだなーと思って」
「なんだよ、悪いかよ」
「うわ、高岡さんが照れてるとこ初めて見たかも!」
「……うるせぇ」
「あっはは、かわいー!」
「うるせぇよお前の方がかわいいんだよ」
「高岡さんはどっか行きたいとことかやりたいことないんですか?」
「え? 俺?」
「高岡さんのしたいことしましょうよ」
「……なんでもいいの?」
「いいですよ」
「……家でいちゃいちゃしたい」
「はは、じゃあ帰りましょうか」
「……うん」
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