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第39話
「何で貴方はそんなにっ……もう!」
つい本音を漏らすと、春樹はキョトンと首を傾げた。
「ふぇ?だ、だってよ、俺だけ気持ちいいなんて嫌だ……蓮人も一緒がいい……」
「春樹さん……」
駄目だ。
彼はもはや、『殺し文句製造機』と化している。
恐ろしいのは何の思惑もなく、ナチュラルボーンでこの言動が出来るところだ。
多くの女子が必死に演じているのを、易々と披露 してくる。
蓮人は嘆息を吐くしかなかった。
すると春樹は何を誤解したのか、
「……わりぃ。また何か変なこと言った?」
「!いえ!春樹さんがあんまり可愛いから、フリーズしてました」
「お前はまた、そういうこと……」
と拗ねつつも、口元は緩んでいる。
(ああ……)
一つになりたい。
春樹に自分のものだという印を、刻み込みたい。
欲望が溢れだし、もう自制出来なくなる。
だがやはり怖がらせないよう、精一杯平静を装って、
「春樹さん。……一つになりましょう」
「……ん」
蓮人は既に限界まで屹立 している性器を、浴衣の隙間から取り出した。
自分で言うのも何だが平均以上に『立派』だし、春樹のものとは違って形状も生々しく、グロテスクですらある(こちらの方が成人男性では普通なのだが)。
完勃ちしているそれを直視したのは初めてなのだろう、彼の瞳に少し怯えの色が浮かんだ。
蓮人はそっとその頬を撫でて、
「怖いですか?」
「……正直に言えば、ちょっと。でもそれ以上に、お前と一つになりたい」
思いの外はっきりと断言され、密かに悦に入る。
(春樹さんに触れるのも、一つになるのも、俺だけだ)
蓮人は穏やかに微笑み、自身にスキンを装着し、春樹の足を軽く持ち上げ左右に開いた。
バックの方が入れやすいそうだが、顔が見えないと不安を煽るかもしれないので、こちらで挑んでみる。
彼の幼い蕾 がヒクヒクと収縮 している光景に、思わず喉を鳴らした。
「あ、あんま見るなよ……汚ねぇし……」
と春樹が目線を逸らすのも、堪らなくそそられる。
そして、少し意地悪をしたくなる。
「そんなことないですよ。春樹さんはここも可愛いです。ほらピンク色で、ヒクヒクしてて……」
「だあああっ!んなこと言うなあああ!!!」
想像どおりの愉快なリアクションに、蓮人は吹き出した。
春樹はやっとこちらの意図を察したのか、むぅ、と膨れっ面になり、
「お前なー年上をからかうな!結構上なんだからな!」
「はいはい。分かってますよ」
「もー!絶対分かってねー!」
「ふふ。……さ、続きさせて下さい」
「!!……狡い奴……」
確かに狡いな、と思った。
ツン、と先端を蕾に宛がい、黙らせたのだから。
蓮人は春樹の額に軽く口付けし、耳元で囁くように、
「行きますね。本当に、辛かったら言って下さい」
「……ん……」
一瞬にして、緊迫した空気が流れる。
蓮人は出来る限りゆっくりと、でも確実に。
ずっと渇望 していた感触を、味わおうとしていた。
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