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第8話
気を取り直し、相変わらず、全裸で耳も収納はせず、山盛りのひまわりの種をガロとまろんは食べやすいよう、中央に置き、天使のうさぎが置いていったDVDを鑑賞した。
所謂、ゲイビ、なのだが。
まろんに至っては胡座をかき、雑誌や、天使のうさぎが纏めてくれたのであろう、ワードで書かれたまるで論文のような説明も読みながら。
隣のガロは緊張の面持ちで正座し、前のめりになり画面に釘付けだ。
「口と口を合わせてる...!なんの意味があるんだろう...」
即座にまろんが手元の資料に目を通す。
「キス...ていうらしいな。ディープキス?舌と舌を絡ませる...?」
「わ!胸の先を吸ったり舐めたりしてる!なんで!?」
思わず、ガロは画面を指差した。
「んー...乳首っていうのか、ここも性感帯らしい」
そう言うと、まろんはひまわりの種を口に放り込んだ。
同じく、ガロもひまわりの種に手を伸ばす。
「た、大変!ちんぽ食べてる!なに!?人間は交尾中、興奮したら、相手のちんぽを食べる習性があるの!?」
「こ、こえーな...待て、調べる」
一旦、DVDを一時停止し、ガロが説明書きを読んだ。
「フェラチオ...?んー...互いのちんぽをしゃぶり合って、興奮したり、刺激し合うらしい」
「食べてる訳じゃないんだ....」
ガロがホッと胸を撫で下ろす。
「ああ、みたいだな。俺も少々、びっくりしたが」
一時停止を解除し、再度、ゲイビが流れ始める。
「...お尻の穴を舐めてる...なぜ...」
「えーっと...これも互いの興奮作用...ああ、ここも舐められて感じるらしい」
「...凄いな、人間って、交尾まで発達してる」
「...だな。俺たちうさぎはただ、入れて、腰振って、出して、かなり単調だもんな」
互いにポップコーンならぬ、ひまわりの種に手を伸ばし、ゲイビ鑑賞は続く。
天使のうさぎ、の言っていた、様々な体位、も二人は理解した。
うさぎ時代、バックしか知らなかったガロ、まろんは目から鱗だった。
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